フレンチプレスの正しいフォーム|上腕三頭筋長頭をストレッチ位で鍛える筋トレを徹底解説

フレンチプレス(french press)

フレンチプレスとは主に上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)を鍛える筋トレ種目です。

フレンチプレスは「上腕三頭筋長頭のストレッチ位筋トレ」と呼ばれる、ダンベルを頭上に構えて肘の屈伸で上腕三頭筋を鍛えるアイソレーション種目です。

上腕を頭上に固定することで上腕三頭筋長頭が最大ストレッチ状態となり、長頭の発達による「二の腕の厚み」を作るのに最適な種目です。

このページではフレンチプレスの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。また、目的別(筋力アップ・筋肥大・ダイエット)に応じた重量、回数、セット、他の上腕三頭筋種目との使い分けまで包括的にご紹介します。

この記事で分かること:

・フレンチプレスで鍛えられる筋肉
・正しいフォームと動作のポイント
・呼吸法と目的別の重量・回数
・長頭ストレッチ位の意味
・関連トレーニング種目

強化される筋肉

muscle17

上腕三頭筋

上腕三頭筋(特に長頭)をストレッチ位で集中刺激

フレンチプレスの特徴:

① 主働筋:上腕三頭筋長頭
・肩関節屈曲位で最大ストレッチ
・「二の腕の厚み」を作る
・本種目で最大の効果

② 協働筋:上腕三頭筋外側頭・内側頭
・肘関節伸展を補助

「上腕三頭筋」の解剖:

上腕三頭筋の3部位:

① 長頭
・後面内側
・「二の腕の厚み」
・2関節筋(肩関節伸展も)

② 外側頭
・後面外側
・「二の腕の横ライン」

③ 内側頭
・長頭・外側頭の深層
・「二の腕の安定」

「長頭がメイン」の理由:

なぜフレンチプレスで長頭か:

① 長頭は2関節筋
・肩関節伸展+肘関節伸展
・2つの動作に関与

② フレンチプレス姿勢
・上腕が頭上=肩関節屈曲位
・長頭が最大ストレッチ

③ 結果
・長頭の選択的強化
・「二の腕の厚み」UP

「ストレッチ位での収縮」の意味:

筋肥大効果の最大化:

① ストレッチ位とは
・筋が引き伸ばされた状態
・「最大ストレッチ」

② ストレッチ位での収縮の効果
・筋線維への刺激が大
・「筋肥大」に直結
・研究でも証明

③ キックバックとの違い
・キックバック=収縮位
・フレンチプレス(本記事)=ストレッチ位
・両方併用で完璧

「単関節運動(アイソレーション)」:

フレンチプレスの特徴:

① 肘関節のみを動かす
・上腕三頭筋を選択的に刺激

② 片腕ずつまたは両腕同時
・左右の集中力UP

③ 中重量を扱える
・キックバックより重い

関節の動き

hiji1

肘関節においては伸展動作が行われます。

運動の方法

フレンチプレス (写真1)ファーストポジション

フレンチプレス (写真2)セカンドポジション

  1. 片手でダンベルを握り、頭上に差し上げます。肘関節は軽く曲げ、上腕は耳の横に固定するようにしておきます。(もう片方の手で肘がぶれないよう、上腕をサポートしておくのも良いと思います)(写真1)
  2. 肘関節で弧を描くように小指側から肘をゆっくりと伸展させていきます。このとき肘を伸ばしきる一歩手前で運動動作を終えるようにします。肘を伸ばしきってしまうと負荷が逃げてしまい、また、肘を痛める危険性すらあるからです。(写真2)
  3. 肘をある程度伸ばしきったら同じ軌道を通りながらスタート位置までダンベルを降ろします。
  4. 以後、運動動作を必要回数繰り返します。

「上腕を耳の横に固定」が最重要

フレンチプレスの基本姿勢:

① 上腕の位置
・耳の横に固定
・動作中も動かさない

② 上腕が動くと
・長頭への刺激不足
・動作軸が崩れる

③ 補助テクニック
・反対の手で上腕をサポート
・動かないように支える

④ 結果
・純粋な肘関節伸展
・上腕三頭筋長頭に集中

「肘を伸ばしきらない」:

最重要の注意点:

① 肘を完全に伸ばすと
・負荷が逃げる
・肘関節への負担大
・怪我のリスク

② 一歩手前で止める
・常にテンション
・肘関節保護

③ 結果
・上腕三頭筋に常に刺激
・怪我予防

「小指側から伸展」:

動作の意識:

① 小指側から
・上腕三頭筋への意識
・マインドマッスル

② 結果
・「効かせる」感覚UP

「両手版」も可:

実施バリエーション:

① 片手版(本記事)
・左右集中
・マインドマッスルコネクションUP

② 両手版(ダンベル1個)
・両手で1個のダンベルを支える
・「ライイング・トライセプス」に近い
・高重量を扱える

③ EZバー版
・両手でEZバー
・手首に優しい

呼吸方法

  • 開始姿勢で息を吸い、息を吐きながらゆっくりと肘を伸展させていきます。
  • 高重量を用いる場合は、開始姿勢で息を吸い、息を止めながらダンベルを持ち上げ、ステッキングポイントを越えたら息を吐き出します。

ONE-POINT

  • 上腕を頭上に構えると肩が痛むようであればこの種目は行わない方が良いでしょう。
  • この種目は上腕三頭筋の長頭への刺激がとても高い種目です。

「肩関節障害」の方は禁忌

フレンチプレスの注意点:

① 頭上動作のリスク
・肩関節最大屈曲位
・インピンジメントリスク

② 該当する方
・肩関節障害経験者
・巻き肩・猫背で肩柔軟性低下
・四十肩・五十肩
・インピンジメント症候群

③ 安全な対策
・痛みがあれば即中止
・軽重量から
・ローテーターカフ強化を併用
・ウォームアップ

④ 代替種目
・トライセプスエクステンション
・キックバック
・ケーブルプッシュダウン

「ネガティブ動作」も重視:

下ろす動作の重要性:

① ゆっくり下ろす(2〜3秒)
・重力に逆らう
・伸張性筋活動

② 効果
・長頭への刺激UP
・制御能力UP

反復回数とセット数

目的別に応じた反復回数とセット数をご紹介します。

  • 筋力アップ=運動動作が6〜8回で限界を迎えるような高負荷
  • 筋肥大=運動動作が10〜12回で限界を迎えるような中負荷
  • ダイエット=運動動作が15回以上反復可能な低負荷

※初心者の方は正確なフォームで10〜15回程度反復できる重量で行います。
※セット数は3〜4セットくらいで行います。

「軽め〜中重量で安全に」:

フレンチプレスの重量設定:

① 頭上動作のため軽め
・長頭腱炎リスクのため
・「効かせる」のが優先

② 一般的な目安(片手)
・初心者=3〜6kg
・中級者=6〜10kg
・上級者=10〜15kg

③ フォーム優先
・重量より正確性
・「上腕固定」を意識

フレンチプレスと他の上腕三頭筋種目の使い分け

各種目の特性:

「フレンチプレス(本記事)」:

① 特性
・単関節・中重量
・長頭ストレッチ位

② 効果
・長頭メイン
・「二の腕の厚み」

「トライセプスエクステンション」:

① 特性
・単関節・中重量
・長頭ストレッチ位(似た効果)

② 効果
・長頭メイン

「キックバック」:

① 特性
・単関節・軽重量
・収縮位(ピーク収縮)

② 効果
・長頭+仕上げ

「ナロー・ベンチプレス」:

① 特性
・多関節・高重量

② 効果
・上腕三頭筋3部位

「上腕三頭筋メニュー」での位置づけ:

理想的な順序:

① ナロー・ベンチプレス(多関節・高重量・3部位)
② フレンチプレス(本記事)(長頭ストレッチ位)
③ トライセプスエクステンション(長頭ストレッチ位・本種目と同様)
④ ケーブルプッシュダウン(外側頭)
⑤ キックバック(仕上げ・ピーク収縮)

「長頭」3種目の使い分け:

完璧な長頭強化:

① フレンチプレス(本記事)
・立位+頭上
・体幹も使う

② トライセプスエクステンション
・仰向け+頭上
・体幹固定

③ オーバーヘッドケーブルエクステンション
・ケーブルマシン使用
・常にテンション

これらすべて:
・長頭メイン
・ストレッチ位
・状況によって使い分け

「上腕三頭筋」の重要性:

なぜ三頭筋が重要か:

① 上腕の体積
・上腕の3分の2を占める
・太い腕には必須

② 「二の腕」の見た目
・力こぶ+二の腕
・立体的な腕

③ 押す動作の主役
・ベンチプレス・ショルダープレス
・パワー強化

「現代人の二の腕問題」:

なぜ二の腕トレが重要か:

① 「ふりそで」コンプレックス
・たるんだ二の腕
・女性に多い悩み

② 上腕三頭筋の弱化
・運動不足
・加齢

③ 解決法
・上腕三頭筋強化
・長頭が特に重要

「フランス由来」の歴史:

フレンチプレスの由来:

① フランス由来
・「French」=フランス
・フランスで考案とされる

② 別名「シーテッド・トライセプスエクステンション」
・座位でも可能
・同じ種目

③ 現代
・「腕トレの定番」
・長頭強化の代表種目

関連する効果:

① 上腕三頭筋長頭の発達
・「二の腕の厚み」UP
・ストレッチ位での強化

② 「ふりそで」対策
・引き締まった二の腕

③ パワーUP
・押し動作の強化

④ ボディメイク
・立体的な腕

関連する障害の予防+注意:

① 肘関節障害
・肘を伸ばしきらない
・痛みがあれば中止

② 肩関節障害(インピンジメント)
・最大のリスク
・該当者は禁忌

③ 上腕三頭筋長頭腱炎
・軽重量から
・ウォームアップ

YOU TUBE

関連種目

■ フリーウエイト・トレーニング■

【ナロー・ベンチプレス・トライセプスエクステンション・キックバック・スカルクラッシャー・バーベルカール・ダンベルカール・ハンマーカール】

■ マシントレーニング■

【ケーブルプッシュダウン・トライセプスマシン・オーバーヘッドケーブルエクステンション】

■ 自重トレーニング■

【ディップス・ダイヤモンドプッシュアップ】

まとめ

フレンチプレスについて解説してきた内容を整理します。

・上腕三頭筋(特に長頭)を鍛える
・「上腕三頭筋長頭のストレッチ位筋トレ」
・「単関節運動(アイソレーション種目)」+ストレッチ位
・立位+片手にダンベル
・頭上に差し上げる
・肘関節は軽く曲げる=開始位置
・上腕を耳の横に固定(最重要)
・反対の手で上腕をサポート可
・小指側から肘を伸展
・肘を伸ばしきる一歩手前で止める
・軽重量=肘伸展で吐き、戻す時に吸う
・高重量=バルサルバ法
・目的別:筋力6〜8回/筋肥大10〜12回/ダイエット15回以上
・初心者は10〜15回×3〜4セット
・肩関節障害の方は禁忌
・軽重量から始める
・両手版・EZバー版もあり

フレンチプレスは上腕三頭筋長頭のストレッチ位での強化+「二の腕の厚み」作り+筋肥大効果+「ふりそで」対策に直結する重要種目です。ナロー・ベンチプレス(多関節)+フレンチプレス(長頭ストレッチ位・本記事)+キックバック(収縮位)の組み合わせで、上腕三頭筋を多角的に発達させ立体的な二の腕を作ることができます。上腕を耳の横に固定+肘を伸ばしきらない+軽重量+正確なフォームでフレンチプレスの効果を最大化しましょう。

参考文献・出典

・厚生労働省 e-ヘルスネット「運動・トレーニング」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/

・日本臨床スポーツ医学会「スポーツ障害」http://www.rinspo.jp/

・日本整形外科学会「肘関節疾患・スポーツ障害」https://www.joa.or.jp/

・日本肩関節学会「肩関節疾患」https://katakansetsu.jp/

関連記事

  1. バーベルベンチプレスの正しいフォーム|効果・呼吸法・BIG3としての位置づけを徹底解説

  2. ダンベルフライの正しいフォーム|効果・呼吸法・大胸筋内側を鍛える筋トレを徹底解説

  3. ダンベルプレス・ウィズ・バランスボールの正しいフォーム|大胸筋+スタビリティ強化で可動域UPの筋トレを徹底解説

  4. ペックデックフライの正しいフォーム|大胸筋を最大収縮で鍛えるマシン筋トレを徹底解説

  5. プッシュアップ(腕立て伏せ)の正しいフォーム|大胸筋を自重で鍛える筋トレの王道を徹底解説

  6. ウォールプッシュアップの正しいフォーム|壁を使って大胸筋を鍛える初心者向け筋トレを徹底解説

KindleBook

canvas3_1
previous arrow
next arrow
error: Content is protected !!