フォワードランジの正しいフォーム|大臀筋・大腿四頭筋・バランス能力を鍛える筋トレを徹底解説

フォワードランジ(forward lunge)

フォワードランジとは主に大臀筋(だいでんきん)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、ハムストリングス、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)を鍛える筋トレ種目です。

フォワードランジは「片脚スクワット+踏み出し動作」と呼ばれる、バーベルを担いだ状態で片脚を前方に踏み出し、もう一度元の位置に戻る下半身の複合種目です。

下半身強化に加え、バランス能力・コーディネーション(協調性)を養うのに非常に有効で、スポーツパフォーマンスUPに直結する重要種目です。

このページではフォワードランジの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。また、目的別(筋力アップ・筋肥大・ダイエット)に応じた重量、回数、セット、スクワットとの使い分けまで包括的にご紹介します。

この記事で分かること:

・フォワードランジで鍛えられる筋肉
・正しいフォームと動作のポイント
・呼吸法と目的別の重量・回数
・バランス能力・コーディネーション
・関連トレーニング種目

強化される筋肉

muscle32

大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、下腿三頭筋

下半身4大筋を片脚集中で同時刺激

フォワードランジの特徴:

① 主働筋:大臀筋
・人体最大の筋
・「ヒップアップ」の主役
・股関節伸展

② 主働筋:大腿四頭筋
・「もも前」4部位
・膝関節伸展
・下半身パワーの源

③ 協働筋:ハムストリングス
・「もも裏」
・股関節伸展+膝関節屈曲

④ 協働筋:下腿三頭筋
・「ふくらはぎ」
・足関節底屈

「片脚集中」の利点:

なぜ片脚種目か:

① 左右差解消
・左右独立で動作
・「弱い側」を強化

② 安定性UP
・不安定な片脚姿勢
・体幹・小さな筋も総動員

③ 機能的
・歩く・走る動作
・「片脚動作」に近い

④ 大臀筋への高刺激
・スクワットより大臀筋活動UP
・「ヒップアップ」効果大

「コーディネーション運動」:

フォワードランジの特殊性:

① コーディネーション(協調運動)とは
・複数の動作を同時に
・神経筋の協調

② 本種目での要素
・踏み出し動作
・バランス維持
・蹴り戻し動作

③ 効果
・神経筋制御UP
・「機能的な筋力」UP
・スポーツパフォーマンスUP

「多関節運動(コンパウンド)」:

フォワードランジの特徴:

① 股関節+膝関節+足関節
・3関節を同時に動かす

② 下半身4大筋を同時刺激
・効率的

③ 高重量を扱える
・パワー強化

関節の動作

kokan1-150x150 hiza-150x150 ashikubi1-150x150

股関節においては伸展、膝関節においては伸展、足関節においては底屈動作が行われます。

運動の方法

フォワードランジ (写真1)ファーストポジション

フォワードランジ (写真2)セカンドポジション

  1. 肩幅よりやや広めにシャフトを握り、僧帽筋上部にバーベルを載せます。このとき足幅は肩幅くらいに広げておきます。(写真1)
  2. 左右どちらかの脚を大きく前方に踏み出し、着地したら大腿部が床と平行になるところまでしゃがみます。(写真2)
  3. その後、前方に踏み出した脚で素早く床を蹴り、開始姿勢に戻ります。
  4. 以後、運動動作を必要回数繰り返します。

「大きく踏み出して大腿部が床と平行」がポイント

フォワードランジの基本動作:

① 開始位置(写真1)
・立位+バーベル担ぐ
・足幅は肩幅

② 踏み出し動作
・片脚を大きく前方
・歩幅は通常の歩幅の2倍程度

③ しゃがむ動作
・前脚の大腿部が床と平行
・後脚の膝は床ギリギリ

④ 蹴り戻し
・前脚の力で素早く戻る
・開始姿勢へ

⑤ 左右交互
・逆脚も同様

「膝がつま先より前に出ない」:

最重要の注意点:

① 膝の位置
・つま先より前に出ない
・「膝蓋軟骨(お皿の裏)」保護

② 膝が前に出ると
・膝蓋軟骨へのストレス
・軟骨損傷のリスク
・「ジャンパー膝」のリスク

③ 解決法
・踏み出し幅を大きく
・体重をかかとに
・大臀筋を使う意識

「腰背部のアーチ」:

姿勢の維持:

① 背中をまっすぐ
・胸を張る
・視線は前方

② 背中が丸まると
・腰椎への負担
・バランス崩壊

③ リフティングベルト
・体幹固定
・腰椎保護

「両足の幅」:

着地後の足幅:

① 前後の幅
・歩幅の2倍程度

② 左右の幅
・肩幅程度
・「綱の上を歩く」イメージはNG
・レール幅でOK

呼吸方法

  • 開始姿勢で息を吸い、息を止めながら運動動作を行います。前に踏み出した脚の力を利用し、素早く開始姿勢に戻しつつ、息を吐き出します。

「バルサルバ法」で体幹を固める

呼吸法の重要性:

① バルサルバ法
・息を止めて動作
・腹圧を高める

② 効果
・体幹の安定
・腰椎の保護
・パワー発揮

③ 注意
・高血圧の方は注意
・軽重量では通常呼吸も可

ONE-POINT

  • この種目は下半身強化に非常に有効です。この種目はバランス能力、コーディネーションを養うという目的で用いることが多いようです。
  • 腰を痛めないためにリフティングベルトの着用をおすすめします。また、腰背部のアーチを常に保ちながら行うように意識しましょう。
  • 前方に踏み出した脚の膝は、つま先よりも前にでないように注意します。(もし、このときつま先よりも膝が前に出すぎてしまうと膝蓋軟骨(いわゆる『お皿』の裏にある軟骨組織)を痛めてしまう可能性があります。

「ダンベル版」も有効

実施バリエーション:

① バーベル版(基本・写真)
・両肩に担ぐ
・高重量
・体幹安定必須

② ダンベル版
・両手にダンベル
・体側に下げる
・初心者向き

③ 自重版
・負荷なし
・フォーム習得に最適

④ ケトルベル版・スミスマシン版
・環境に応じて

「フォワードランジ」のバリエーション:

応用種目:

① ステーショナリーランジ(基本ランジ)
・その場で下げて戻る
・初心者向き

② バックランジ
・後方に踏み出す
・膝への負担軽減

③ ウォーキングランジ
・歩きながら連続
・動的な強化

④ サイドランジ
・横方向に踏み出す
・内転筋・外転筋強化

⑤ ブルガリアンスクワット
・後脚を台に乗せて
・片脚に集中

反復回数とセット数

目的別に応じた反復回数とセット数をご紹介します。

  • 筋力アップ=運動動作が6〜8回で限界を迎えるような高負荷
  • 筋肥大=運動動作が10〜12回で限界を迎えるような中負荷
  • ダイエット=運動動作が15回以上反復可能な低負荷

※初心者の方は正確なフォームで10〜15回程度反復できる重量で行います。
※セット数は3〜4セットくらいで行います。
※「片脚あたり」の回数です。

「スクワットより軽め」:

フォワードランジの重量設定:

① スクワットの50〜70%
・片脚集中のため
・バランスのため

② 一般的な目安(バーベル合計)
・初心者=20kg(バーのみ)
・中級者=30〜50kg
・上級者=50〜80kg

③ フォーム優先
・重量より正確性
・「膝の位置」を意識

フォワードランジと他の下半身種目の使い分け

各種目の特性:

「スクワット」:

① 特性
・両脚同時
・高重量

② 効果
・下半身全体
・「キング・オブ・エクササイズ」

「デッドリフト」:

① 特性
・後面チェーン
・多関節・高重量

② 効果
・大臀筋+ハム+脊柱起立筋

「フォワードランジ(本記事)」:

① 特性
・片脚集中
・踏み出し動作
・コーディネーション

② 効果
・下半身4大筋+バランス能力

「ブルガリアンスクワット」:

① 特性
・片脚+後脚を台に
・不安定

② 効果
・大臀筋+大腿四頭筋
・「片脚動作の極み」

「下半身メニュー」での位置づけ:

理想的な順序:

① スクワット(多関節・高重量・両脚)
② デッドリフト(後面・高重量)
③ フォワードランジ(本記事)(片脚・コーディネーション)
④ ブルガリアンスクワット(片脚・大臀筋集中)
⑤ レッグカール・レッグエクステンション(単関節)
⑥ カーフレイズ(下腿三頭筋)

「スポーツ選手」にも重要:

該当スポーツ:

① サッカー
・キック動作
・「踏み込み動作」

② バスケットボール
・ステップ・ストップ動作

③ テニス
・サイドステップ・踏み込み

④ 陸上競技
・スタートダッシュ

⑤ 武道・格闘技
・踏み込み攻撃

「ヒップアップ」効果:

女性に人気の理由:

① 大臀筋強化
・「ヒップアップ」UP
・スクワットより大臀筋活動UP

② もも前+もも裏
・引き締まった脚

③ 美しい後ろ姿
・立体的なお尻

「フォワードランジの3大効果」:

① 下半身4大筋の同時強化
・大臀筋+大腿四頭筋+ハム+下腿三頭筋

② バランス能力+コーディネーションUP
・機能的な筋力UP
・スポーツパフォーマンスUP

③ 左右差解消
・片脚集中

「日常動作」にも有効:

機能的な効果:

① 階段の上り下り
・片脚負荷に強くなる

② 歩く・走る
・「片脚動作」の強化

③ つまずき予防
・バランス能力UP
・高齢者の転倒予防

「自宅でも可能」:

ホームジムでの活用:

① 自重版
・何も使わない
・毎日でも可

② ダンベル版
・家庭用ダンベル
・初心者にも安全

③ 効果
・ジムなしでも下半身強化

関連する効果:

① 下半身4大筋の発達
・大臀筋+大腿四頭筋+ハム+下腿三頭筋

② バランス能力UP
・「機能的な筋力」

③ コーディネーションUP
・スポーツパフォーマンス

④ 左右差解消
・片脚集中

⑤ 「ヒップアップ」
・後ろ姿UP

関連する障害の予防+注意:

① 膝蓋軟骨損傷
・膝の位置に注意
・つま先より前に出さない

② 腰痛
・リフティングベルト推奨
・背中をまっすぐ

③ 足首障害
・着地に注意
・「衝撃」を吸収

YOU TUBE

フォワードランジ

関連種目

■ フリーウエイト・トレーニング■

【スクワット・デッドリフト・ルーマニアンデッドリフト・グッドモーニング・エクササイズ・ブルガリアンスクワット・ステーショナリーランジ・バックランジ・サイドランジ・ヒップスラスト】

■ マシントレーニング■

【レッグプレス・レッグカール・レッグエクステンション・スミスマシンランジ】

■ 自重トレーニング■

【自重スクワット・ヒップリフト・グルートブリッジ・シングルレッグデッドリフト】

まとめ

フォワードランジについて解説してきた内容を整理します。

・大臀筋+大腿四頭筋+ハムストリングス+下腿三頭筋を鍛える
・「片脚スクワット+踏み出し動作」
・「多関節運動(コンパウンド)」+コーディネーション運動
・シャフトを肩幅よりやや広めに握る
・バーベルを僧帽筋上部に担ぐ
・足幅は肩幅=開始位置
・片脚を大きく前方に踏み出し
・前脚の大腿部が床と平行まで
・膝はつま先より前に出さない(最重要)
・腰背部のアーチを保つ
・前脚の力で素早く戻る
・左右両方を実施
・バルサルバ法で体幹を固める
・目的別:筋力6〜8回/筋肥大10〜12回/ダイエット15回以上(片脚あたり)
・初心者は10〜15回×3〜4セット
・スクワットの50〜70%の重量
・リフティングベルト推奨
・初心者は自重・ダンベル版から

フォワードランジは下半身4大筋の同時強化+バランス能力+コーディネーションUP+左右差解消+ヒップアップ+スポーツパフォーマンスUP+日常動作の機能性に直結する重要な下半身複合種目です。スクワット(両脚・高重量)+デッドリフト(後面・高重量)+フォワードランジ(片脚・コーディネーション・本記事)+ブルガリアンスクワット(片脚・大臀筋集中)の組み合わせで、下半身を多角的に発達させることができます。大きく踏み出す+大腿部床と平行+膝はつま先より前に出さない+背中まっすぐ+正確なフォームでフォワードランジの効果を最大化しましょう。

参考文献・出典

・厚生労働省 e-ヘルスネット「運動・トレーニング」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/

・日本臨床スポーツ医学会「スポーツ障害」http://www.rinspo.jp/

・日本整形外科学会「膝関節疾患・スポーツ障害」https://www.joa.or.jp/

・日本膝関節学会https://www.jpn-knee.org/

関連記事

  1. バーベルベンチプレスの正しいフォーム|効果・呼吸法・BIG3としての位置づけを徹底解説

  2. ダンベルフライの正しいフォーム|効果・呼吸法・大胸筋内側を鍛える筋トレを徹底解説

  3. ダンベルプレス・ウィズ・バランスボールの正しいフォーム|大胸筋+スタビリティ強化で可動域UPの筋トレを徹底解説

  4. ペックデックフライの正しいフォーム|大胸筋を最大収縮で鍛えるマシン筋トレを徹底解説

  5. プッシュアップ(腕立て伏せ)の正しいフォーム|大胸筋を自重で鍛える筋トレの王道を徹底解説

  6. ウォールプッシュアップの正しいフォーム|壁を使って大胸筋を鍛える初心者向け筋トレを徹底解説

KindleBook

canvas3_1
previous arrow
next arrow
error: Content is protected !!