ラグビーのための筋力トレーニングとは、当たり負けしない体・タックルのパワー・1試合を走り抜く持久力を支える筋肉を、全身バランスよく鍛える筋力トレーニングのメニューです。
ラグビーはスクラムやタックルといったコンタクトプレーが多く、下半身という土台、力を伝える体幹、ぶつかり合う上半身のどれが欠けても力を発揮できません。地面を蹴って生んだ力を体幹を通して相手に伝えることが、強いタックルやスクラムにつながります。
このページでは、ラグビーに必要な筋肉と、その筋トレメニューを、初心者の方にも分かりやすいように画像つきで解説します。あわせて回数・セット数(RM)の考え方もご紹介します。
この記事で分かること:
・ラグビーに必要な筋肉(下半身・体幹・背部・上半身)
・土台→体幹→上半身という力の伝達の役割
・部位別の筋トレメニューとRM設定
・体重を増やしつつ鍛える理由
ラグビーのトレーニング概要
ラグビーの選手はみな鍛え上げられた身体をしており、筋力トレーニングをすることは当たり前となっています。しかし、ただ鍛えればいいというわけではなく論理的に計算された上で筋力トレーニングを行っているのです。
そしてラグビーにおいては全身の筋肉をバランスよく鍛える必要があります。選手同士のあたりを強くするために上半身ばかり鍛えても、土台となる下半身の筋肉がなければあたり負けしてしまいます。タックルを強化するために下半身ばかり鍛えても、身体がぶつかる上半身の筋肉がなければタックルの力を伝えることはできません。
そして体幹を鍛えていなければバランス感覚は養われず、相手のタックルに耐えることはできません。さらに走り込みを行い持久力を鍛えておかなければ1試合通して動き回ることはできないのです。
この中でまず1番最初に鍛えるべき筋肉は下半身です。下半身は全ての動きの土台となるので、まずは下半身中心に鍛えることを意識しましょう。ラグビーにおいては強力なタックルや相手のタックルに耐えうるように、体重を増やしつつ筋力トレーニングを行わなければなりません。
ラグビーに必要な筋肉(部位別の役割)
ラグビーのパフォーマンスは、全身の役割分担と力の伝達で決まります。
① 下半身(全ての動きの土台・最優先)
・大腿四頭筋・大臀筋・ハムストリングス・下腿三頭筋
・スクラムで踏ん張る力、タックルのパワー、ステップワークの土台
・種目:バーベルスクワット・フォワードランジ・レッグエクステンション・レッグカール・デッドリフト
② 体幹・腹筋(力を伝える・タックルに耐える)
・腹直筋・腹斜筋群・脊柱起立筋
・地面を蹴った力を相手に伝え、相手のタックルに耐えてバランスを保つ
・種目:クランチャー・デッドリフト(脊柱起立筋)
③ 背部(引く力・組み合い)
・広背筋・大円筋・僧帽筋
・密集戦での引きつけや組み合いに関与
・種目:ベントオーバーローイング
④ 上半身・腕(あたり・タックルの力を伝える)
・大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・上腕二頭筋
・コンタクトで相手を押し込み、タックルの力を伝える
・種目:バーベルベンチプレス・バーベルカール・ライイングフレンチプレス
「土台→体幹→上半身という力の伝達」:
下半身で生んだ力を体幹を通して上半身・相手へ伝える——この連動が整うと、当たり負けしない体と強いタックル・スクラムが実現します。だからこそ、まず土台の下半身、そして力を伝える体幹を優先して鍛えることが重要です。
RM設定と「体重を増やしつつ鍛える」考え方
ラグビーは筋力に加えて体格(体重)も武器になります。
① パワー・土台系(下半身・背部・胸の基本種目)
・高めの負荷(例:8〜10RM)で筋力・筋量を高める
② 仕上げ・腕の種目
・中回数(例:15RM)でボリュームを確保
③ 体重増加を伴う
・当たり負けしないために、筋力トレーニングと十分な栄養補給で体重を増やしつつ鍛えるのがラグビーの特徴
一般にコンパウンド種目(色々な筋肉が複合して作用する種目のこと)や最優先して鍛えたい種目などをトレーニングの最初に行います。必要に応じて変更してください。
ラグビーの筋トレメニュー
まとめ
ラグビーのための筋力トレーニングは、全ての動きの土台となる下半身を最優先に、力を伝えてタックルに耐える体幹、引く力の背部、あたり・タックルの力を伝える上半身まで、全身をバランスよく鍛えることが重要です。下半身や胸の基本種目は高めの負荷、腕の種目は中回数で行い、当たり負けしないために体重を増やしつつ鍛えるのがラグビーの特徴です。土台→体幹→上半身という力の伝達を意識して取り組みましょう。
参考文献・出典
・厚生労働省 e-ヘルスネット「レジスタンス運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本スポーツ協会(JSPO)https://www.japan-sports.or.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/














