剣道のための筋力トレーニングとは、面打ちの速さ・機動力を支える筋肉を、剣道の動作特性に合わせて鍛える筋力トレーニングのメニューです。
剣道の動きは他のスポーツに比べて制限されているため、全身をくまなく鍛えるより、必要な部位に集中して鍛えるのが効果的です。代表的な面打ちは主に広背筋・大円筋によって引き起こされ、ここに素早い動きを生む下半身を組み合わせることで、速く強い面打ちにつながります。なお筋肉を硬くしないよう、低重量・高レップとトレーニング後のストレッチが重要です。
このページでは、剣道に必要な筋肉と、その筋トレメニューを、初心者の方にも分かりやすいように画像つきで解説します。あわせて回数・セット数(RM)の考え方もご紹介します。
この記事で分かること:
・剣道に必要な筋肉(背部・肩・下半身・体幹)
・面打ちと広背筋・大円筋の関係
・筋肉を硬くしない低重量・高レップの考え方
・下半身の機動力が面打ちを支える理由
剣道のトレーニング概要
剣道での動きは他のスポーツと比べてかなり制限されています。その分全身くまなく筋力トレーニングをするのではなく、一部に集中してトレーニングを行うと効果的です。
剣道の動きで代表的な面打ちですが、この動作は広背筋、大円筋により引き起こされています。面打ちは素振りを何度も何度も反復して行っていくうちに広背筋、大円筋が鍛えられ、フォームに無駄な動作がなくなりより早い面打ちを繰り出すことができるようになると言われていますが、筋力トレーニングを行うことでも面打ちの速度を上げることができます。
剣道において筋力トレーニングをすると筋肉が硬くなりスムーズな動作ができなくなると言われますが、筋力トレーニングがいけないのではなく問題はそのやり方にあるのです。
広背筋、大円筋を鍛える主なトレーニングはハイプーリーやロウプーリーといったトレーニングが一般的ですが、フロントレイズを行うことにより面打ちにより近い動作で鍛えることができます。さらに筋肉が硬くならないように低重量で高レップ数をこなし、筋力トレーニング後のストレッチを十分に行います。
剣道において他に重要な筋肉は、機動力を生み出す下半身の筋肉です。そのため上半身の筋力トレーニングに合わせて下半身の筋肉を鍛えることで、素早い動作から強力な面打ちを繰り出すことができます。今回は広背筋を鍛えるトレーニングを中心に、剣道に必要とされる筋力トレーニングをまとめておきます。
剣道に必要な筋肉(部位別の役割)
剣道の面打ちの速さと機動力は、上半身の引く力と下半身の瞬発力で決まります。
① 背部・肩(面打ち・打突の冴え)
・広背筋・大円筋・三角筋・僧帽筋
・竹刀を振り下ろす面打ちの主役。打突の鋭さに関わる
・種目:ハイプーリー・ロウプーリー・フロントレイズ・アーノルドプレス
② 下半身(機動力・踏み込み・瞬発力)
・大腿四頭筋・大臀筋・ハムストリングス・下腿三頭筋
・素早い踏み込みや間合いの出入りといった機動力を生む
・種目:バーベルスクワット・フォワードランジ・シシースクワット
③ 体幹・腹筋(姿勢の安定・力の伝達)
・腹直筋・腹斜筋群
・下半身の力を上半身へ伝え、打突時の姿勢を安定させる
・種目:クランチャー・シットアップ・ツイスティングシットアップ
「面打ち=広背筋・大円筋、機動力=下半身」:
面打ちは広背筋・大円筋による腕の振り下ろしで生まれ、下半身の踏み込みがその速さと威力を支えます。上半身(面打ち)と下半身(機動力)を組み合わせて鍛えることで、素早い動作から強い面打ちにつながります。
「筋肉を硬くしない」低重量・高レップ+ストレッチの考え方
剣道では柔軟でスムーズな動きを保つことが重要です。
① 低重量・高レップで行う
・筋肉が硬くなりにくいよう、高重量より低重量・高回数(例:20RM前後)を中心にする
② トレーニング後のストレッチを十分に
・柔軟性を保ち、スムーズな動作を維持する
③ 「筋トレが悪い」のではなくやり方の問題
・適切な負荷・回数とケアを守れば、面打ちの速度向上につながる
一般にコンパウンド種目(色々な筋肉が複合して作用する種目のこと)や最優先して鍛えたい種目などをトレーニングの最初に行います。必要に応じて変更してください。
剣道の筋トレメニュー
まとめ
剣道のための筋力トレーニングは、面打ちを生む広背筋・大円筋などの背部・肩を中心に、素早い動きを支える下半身、姿勢を安定させる体幹を組み合わせて鍛えることが重要です。筋肉を硬くしないよう低重量・高レップで行い、トレーニング後のストレッチを十分に取りましょう。上半身(面打ち)と下半身(機動力)を組み合わせることで、素早い動作から強く速い面打ちにつながります。
参考文献・出典
・全日本剣道連盟「体力トレーニング」https://www.kendo.or.jp/
・厚生労働省 e-ヘルスネット「レジスタンス運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/














