ボクシングのための筋力トレーニングとは、パンチ力・筋持久力・フットワークを支える筋肉を、何ラウンドにも耐えられるように鍛える筋力トレーニングのメニューです。
ボクシングは筋力トレーニングをしていないように見えて、実はとても重要です。パンチは腕だけで打つのではなく、下半身の踏み込み→体幹の回転→腕という力の連動で生まれます。下半身・体幹・背部・腕をバランスよく、かつ筋持久力を重視して鍛えることがパフォーマンスにつながります。
このページでは、ボクシングに必要な筋肉と、その筋トレメニューを、初心者の方にも分かりやすいように画像つきで解説します。あわせて回数・時間の考え方もご紹介します。
この記事で分かること:
・ボクシングに必要な筋肉(下半身・体幹・背部・腕)
・踏み込み→体幹→腕という力の連動
・筋持久力重視(3分×3セット)の考え方
・パンチ力アップに関わる筋肉
ボクシングのトレーニング概要
ボクシングの選手は筋力トレーニングをしないであの体を作っているように思えますが、実際のところそうではありません。ボクシングにおいても筋力トレーニングはとても重要なものとなっています。
ボクシングジムにあるものはリングとサンドバッグと縄跳び、なんてイメージを持っている人が多いようですが、トレーニングマシンが充実しているボクシングジムも多く存在します。
例えばボクシングにおいてパンチを繰り出すとき、上腕二頭筋が発達していなければ正しいフォームを保つことが難しくなり、肘を痛める原因になります。さらに走りこみやスパーリングを行っているだけでは下半身の筋肉の発達が不十分なので、下半身の筋力トレーニングも重要といえます。また下半身を鍛えることにより瞬発力アップが期待できます。
さらに広背筋を鍛えることによりパンチ力アップが期待できるので、合わせて鍛えておきたい筋肉のひとつです。
ボクシングの筋力トレーニングにおいて重要なのは、瞬発力のある筋肉を作るのではなく筋持久力のある筋肉を作ることです。ボクシングは色んなスポーツの中でもかなり体力を有するスポーツとなっており、何ラウンドにも耐えうる筋持久力が必要になります。そのため8〜10回が限界の重量で筋力トレーニングを行うのではなく、少し軽めの重量でボクシングの1ラウンド時間と同じ3分を目安に筋力トレーニングを行います。
ボクシングに必要な筋肉(部位別の役割)
ボクシングのパンチ力やスタミナは、全身の連動で決まります。
① 下半身(踏み込み・土台・瞬発力)
・大腿四頭筋・大臀筋・ハムストリングス・下腿三頭筋
・体を支える土台であり、踏み込む力がパンチ力・瞬発力につながる
・種目:デッドリフト・バーベルスクワット・フォワードランジ
② 体幹・腹筋(力を伝える・回転)
・腹直筋・腹斜筋群・腸腰筋
・下半身の力を腕へ伝える回転の軸となり、被弾に耐える体も作る
・種目:アブクランチ・ロシアンツイスト
③ 背部(パンチ力・引き戻し)
・広背筋・大円筋・僧帽筋
・広背筋はパンチ力アップに関与し、打った腕を素早く引き戻す
・種目:ベントオーバーローイング・チンニング
④ 腕・上半身(フォーム維持・押し出し)
・上腕二頭筋・上腕三頭筋・大胸筋・三角筋
・上腕二頭筋は正しいフォーム維持と肘の保護、上腕三頭筋・大胸筋はパンチの押し出しに関与
・種目:バーベルカール・リバースプッシュアップ・メディシンボールプッシュアップ
「踏み込み→体幹→腕という力の連動」:
強いパンチは腕力だけでなく、下半身の踏み込みで生んだ力を体幹の回転で加速し、腕へ伝えることで生まれます。だからこそ、腕だけでなく下半身・体幹・背部までバランスよく鍛えることがパンチ力アップにつながります。
筋持久力重視(3分×3セット)の考え方
ボクシングは1ラウンド3分を戦い抜くスタミナが必要です。
① 重い重量より軽め×長時間
・8〜10回が限界の重量ではなく、少し軽めの重量で行う
② 1ラウンドと同じ3分を目安に
・1ラウンド3分に合わせ、3分×3セットで筋持久力を養う
③ 目的
・瞬発力のある筋肉ではなく、何ラウンドにも耐える筋持久力のある筋肉を作る
一般にコンパウンド種目(色々な筋肉が複合して作用する種目のこと)や最優先して鍛えたい種目などをトレーニングの最初に行います。必要に応じて変更してください。
ボクシングの筋トレメニュー
まとめ
ボクシングのための筋力トレーニングは、踏み込みと土台になる下半身、力を腕へ伝える体幹、パンチ力に関わる背部(広背筋)、フォームを支える腕までをバランスよく鍛えることが重要です。瞬発力より筋持久力を重視し、少し軽めの重量で1ラウンドと同じ3分×3セットを目安に行いましょう。踏み込み→体幹→腕という力の連動を意識することが、パンチ力アップとスタミナにつながります。
参考文献・出典
・厚生労働省 e-ヘルスネット「レジスタンス運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本スポーツ協会(JSPO)https://www.japan-sports.or.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/














