シットアップの正しいフォーム|腹直筋全体+腸腰筋を鍛える伝統的腹筋筋トレを徹底解説

シットアップ

シットアップとは主に腹直筋(ふくちょくきん)、腹斜筋群(ふくしゃきんぐん)、腸腰筋(ちょうようきん)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を鍛える筋トレ種目です。

シットアップは「伝統的腹筋種目=腹直筋全体+腸腰筋を鍛える上半身完全起こし型」と呼ばれる、仰向けから上体を完全に起こす腹筋の代表的な自重種目です。

「腹筋運動」と聞いて最初に思い浮かぶのがこのシットアップであり、世界中の学校体育・スポーツ・軍隊で採用されてきた代表種目です。クランチとの違いは「上体を完全に起こす(30〜45°以上)」こと。これにより「腹直筋全体+腸腰筋+大腿直筋」を同時に強化できる、「腹筋+股関節屈筋」の連動トレ種目です。

このページではシットアップの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。

この記事で分かること:

・シットアップで鍛えられる筋肉
・正しいフォームと動作のポイント
・呼吸法と頸椎保護のコツ
・クランチとの違い・使い分け
・関連トレーニング種目

強化される筋肉

muscle23

腹直筋、腹斜筋群、腸腰筋、大腿四頭筋(大腿直筋)

腹直筋全体+腹斜筋+腸腰筋+大腿直筋を同時刺激

シットアップの特徴:

① 主働筋:腹直筋
・「シックスパック」の主役
・上部+下部両方
・体幹屈曲

② 主働筋:腹斜筋群
・「くびれ」
・体幹屈曲を補助

③ 主働筋:腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)
・「インナーマッスル」
・股関節屈曲の主役
・本種目の特徴

④ 協働筋:大腿直筋
・大腿四頭筋の1部位
・2関節筋
・股関節屈曲

「腹筋運動の代名詞」:

なぜ伝統的か:

① 学校体育の定番
・「シャトル」「体力テスト」
・世界中の体育

② 軍隊・警察・消防の基準種目
・「腹筋何回」=体力指標

③ スポーツの基本
・「体幹強化」の代表

④ 結果
・「腹筋=シットアップ」のイメージ

「上体を完全に起こす」のがクランチとの違い:

最重要の解剖学的理解:

① クランチ
・上体を少し起こす(30°程度)
・腹直筋上部メイン
・股関節屈曲なし

② シットアップ(本記事)
・上体を完全に起こす(30〜45°以上)
・腹直筋全体+腸腰筋+大腿直筋
・股関節屈曲あり

③ 結果
・クランチ=腹筋アイソレーション
・シットアップ=腹筋+股関節屈筋

「腸腰筋」の解剖:

インナーマッスルの主役:

① 構成
・大腰筋+腸骨筋
・骨盤の深層

② 機能
・股関節屈曲(脚を上げる)
・姿勢維持
・「歩く・走る」動作

③ 弱化の影響
・「ぽっこりお腹」
・姿勢悪化
・歩行困難

④ 本種目の効果
・腸腰筋強化
・「インナーマッスル」UP

「多関節運動(コンパウンド)」:

シットアップの特徴:

① 体幹屈曲+股関節屈曲
・2関節を動かす

② 腹直筋+腸腰筋+大腿直筋
・同時刺激

③ 効率的
・「腹筋+インナー」同時

関節の動き

taikan1-150x150 kokan1-150x150

体幹部においては屈曲、股関節においては屈曲動作が行われます。

運動の方法

シットアップ (写真1)ファーストポジション

シットアップ (写真2)セカンドポジション

  1. アブドミナルボード(腹筋台)に仰向けになり、膝を直角程度に曲げ、足先をアンクルパッドに固定します。このとき、両手は頭の後ろに組み、肩甲骨がアブドミナルボードにつかないように上体を少し丸めておきます。(写真1)
  2. みぞおちをおへそに近づけるようにしながら背中を丸めながら上半身を起こします。(上体が腹筋台から30〜45°程度になるくらいまで)(写真2)
  3. 上体を起こしたらその後、重力に逆らいながらゆっくりと開始姿勢に戻ります。
  4. 以後、運動動作を必要回数繰り返します。

「みぞおちをおへそに近づける+肩甲骨を浮かせ続ける」が最重要

シットアップの本質:

① 開始姿勢
・仰向け+膝直角
・足先をアンクルパッドに固定
・両手は頭の後ろに組む
・肩甲骨は浮かせる(最重要)

② 動作の意識
・「みぞおちをおへそに近づける」
・背中を丸めながら起こす

③ フィニッシュ位置
・上体が30〜45°程度

④ 戻し動作
・重力に逆らってゆっくり
・「エキセントリック収縮」

⑤ 結果
・腹直筋への純粋な刺激
・頸椎・腰椎への負担軽減

「肩甲骨を浮かせ続ける」:

最重要のテクニック:

① 肩甲骨が床に着くと
・腹筋への緊張抜ける
・「効果が半減」

② 肩甲骨を浮かせる
・常に腹筋に緊張
・「常時刺激」

③ 結果
・腹直筋への持続的刺激
・「効かせる」感覚UP

「背中を丸める」:

腹直筋への集中:

① 背中を丸める
・「みぞおちをおへそに」
・腹直筋を最大収縮

② 失敗例
・体を真っ直ぐに保ったまま起こす
・「腸腰筋優位」になる
・「腰痛」リスク

③ 解決法
・「丸めて起こす」意識
・「みぞおち」から動く

「30〜45°で止める」:

可動域の最適化:

① 完全に起こす(90°)
・腸腰筋優位
・腹筋への刺激少

② 30〜45°(推奨)
・腹筋への刺激最大

③ 注意
・「半身を起こす」だけでOK

呼吸方法

  • 開始姿勢で息を吸い、息を吐きながら運動動作を行います。元の位置に戻しつつ息を吸います。

ONE-POINT

  • 脚を完全に伸ばした状態で行う方法もありますが、腰にとてつもない負荷が掛かるので一般的にはあまり推奨できません。(この方法では腹部を鍛えるエクササイズというよりも腸腰筋や大腿直筋を鍛えるエクササイズとなってしまいます)
  • 腹部への緊張感が逃げないようにするためにも肩甲骨は運動が完全に終えるまではアブドミナルボードにつけないようにします。
  • 運動動作中、手に力を入れすぎて頸椎に負担が掛からないようにしましょう。
  • このような腹筋運動をするとき下腹部が膨らまないように引き締めながら行うと間接的に腹横筋の筋力及び筋持久力を高めることができます。

「脚伸ばしは腰痛リスク+頸椎保護+腹横筋意識」

シットアップの3大ポイント:

「脚伸ばしvs膝曲げ」:

最重要の選択:

① 脚伸ばし
・腰椎への負担大
・「腸腰筋・大腿直筋」メイン
・腹筋への効果薄
・一般的に非推奨

② 膝曲げ(推奨・本記事)
・腰椎への負担少
・「腹直筋」メイン
・安全

③ 推奨
・初心者・一般人=膝曲げ
・腸腰筋強化目的のみ脚伸ばし

「頸椎保護」:

頭の後ろに組む両手の注意:

① 手に力を入れると
・頸椎への負担
・「ストレートネック」悪化

② 解決法
・手は「添えるだけ」
・力を入れない
・頸椎を真っ直ぐに保つ

③ 別の手の位置
・胸の前で交差=中級者向け
・太ももの横=初心者向け

「腹横筋を意識」:

インナーマッスル強化:

① 腹横筋とは
・腹部最深層の筋
・「天然のコルセット」

② 機能
・腹圧の維持
・体幹安定

③ 本種目で意識
・「下腹部を引き締める」
・「お腹をへこませる」

④ 結果
・腹横筋強化
・「ぽっこりお腹」対策
・「くびれ」UP

反復回数とセット

シットアップの目的別反復回数:

  • 筋力アップ=運動動作が10〜15回で限界を迎えるような高負荷
  • 筋肥大=運動動作が15〜20回で限界を迎えるような中負荷
  • ダイエット・引き締め=運動動作が20〜30回反復可能な低負荷

※初心者の方は正確なフォームで15〜20回程度反復できる負荷で行います。
※セット数は3〜4セットくらいで行います。

「軽中負荷×高回数」が原則:

シットアップの負荷設定:

① 腹直筋は持久力タイプ
・遅筋線維が多い
・高回数に反応

② 上級者は加重
・プレートを胸に抱える
・負荷UP

③ フォーム優先
・重量より正確性
・「みぞおちをおへそに」意識

シットアップと他の腹筋種目の使い分け

各種目の特性:

「クランチ」:

① 特性
・仰向け+自重
・上体を少し起こす(30°)

② 効果
・腹直筋上部メイン
・「アイソレーション」

「シットアップ(本記事)」:

① 特性
・仰向け+自重
・上体を完全に起こす(30〜45°)

② 効果
・腹直筋全体+腸腰筋+大腿直筋
・「コンパウンド」

「レッグレイズ」:

① 特性
・仰向け+脚を上げる

② 効果
・腹直筋下部メイン

「アブドミナルマシン」:

① 特性
・マシン+負荷調整可

② 効果
・腹直筋(特に上部)
・初心者にも安全

「使い分け」:

① 腹直筋アイソレーション=クランチ
② 腹直筋+腸腰筋連動=シットアップ(本記事)
③ 腹直筋下部=レッグレイズ
④ マシンで高負荷=アブドミナルマシン
⑤ すべて併用=完璧な腹筋

「腹筋メニュー」での位置づけ:

理想的な順序:

① シットアップ(本記事)(腹直筋全体+腸腰筋・伝統的)
② クランチ(腹直筋上部・アイソレーション)
③ レッグレイズ(腹直筋下部)
④ ロシアンツイスト(腹斜筋)
⑤ サイドベント(腹斜筋+腰方形筋)
⑥ プランク(体幹全体・静的)

「腹直筋全体」を鍛える唯一の自重種目:

なぜシットアップか:

① 腹直筋上部=クランチ
② 腹直筋下部=レッグレイズ
③ 腹直筋全体=シットアップ(本記事)

結果:「全体を一度に」鍛えられる唯一の種目

「腸腰筋強化」のメリット:

インナーマッスル強化:

① 姿勢維持UP
・骨盤の安定

② 歩行・走行能力UP
・「股関節屈曲」が主動作

③ ぽっこりお腹解消
・腸腰筋弱化=下腹部突出

④ 結果
・「美姿勢」
・「インナー強化」

「シックスパック」作り:

実現への道:

① 腹直筋の強化
・シットアップ+クランチ+レッグレイズ

② 体脂肪率の低下
・有酸素+食事管理

③ 両方必要
・「腹筋トレ」のみでは不十分

「現代人の腹筋問題」:

なぜ腹筋トレが重要か:

① 長時間座位
・腹筋弱化
・「ぽっこりお腹」

② 体幹安定性低下
・腰痛
・姿勢悪化

③ 解決法
・多角的な腹筋トレ
・本種目含む

「スポーツパフォーマンス」:

該当スポーツ:

① 全スポーツ
・「コア」の強化

② 格闘技
・パンチ・キックのパワー

③ 球技
・スイング動作

④ 陸上競技
・体幹安定

「軍隊・警察・消防」の基準種目:

なぜ採用されるか:

① 体力テスト
・「腹筋何回」=基準

② 装備携帯不要
・「いつでもどこでも」

③ 体幹強化
・機能的な強さ

「シットアップの3大効果」:

① 腹直筋全体+腸腰筋+大腿直筋の同時強化
・「伝統的腹筋種目」

② 「みぞおちをおへそに」=腹筋+股関節屈筋の連動
・多関節運動

③ 姿勢改善+ぽっこりお腹解消+体幹強化
・「美姿勢」

「初心者の注意点」:

安全な始め方:

① 膝曲げから
・脚伸ばしは腰痛リスク

② 手は太ももの横
・頸椎保護

③ 30〜45°で止める
・完全に起こさない

④ 「みぞおちをおへそに」意識
・「丸めて起こす」

⑤ 「ゆっくり丁寧に」
・反動を使わない

関連する効果:

① 腹直筋全体の発達
・「シックスパック」UP

② 腹斜筋群の発達
・「くびれ」UP

③ 腸腰筋強化
・「インナー」強化

④ 大腿直筋強化
・「もも前」

⑤ 腹横筋強化(意識すれば)
・「天然のコルセット」

⑥ 体幹安定性UP
・「コア」強化

⑦ 姿勢改善
・「ぽっこりお腹」対策

⑧ スポーツパフォーマンスUP

関連する障害の予防+注意:

① 腰痛
・膝曲げで実施
・反動を使わない
・椎間板ヘルニア経験者は禁忌

② 頸椎障害
・手に力を入れない
・頸椎真っ直ぐ

③ 股関節障害
・無理に脚を伸ばさない

YOU TUBE

関連種目

■ フリーウエイト・トレーニング■

【サイドベント・ロシアンツイスト・ダンベルツイスト・ダイアゴナルベントニーシットアップ】

■ 自重トレーニング■

【クランチ・ツイスティングシットアップ・レッグレイズ・サイドクランチ・プランク・サイドプランク・バイシクルクランチ・Vアップ】

■ マシン・トレーニング■

【アブドミナルマシン・ケーブルクランチ・トルソローテーション】

まとめ

シットアップについて解説してきた内容を整理します。

・腹直筋全体+腹斜筋群+腸腰筋+大腿直筋を鍛える
・「伝統的腹筋種目=腹直筋全体+腸腰筋を鍛える上半身完全起こし型」
・「多関節運動(コンパウンド)」+自重
・アブドミナルボード(腹筋台)に仰向け
・膝を直角に曲げる(最重要・脚伸ばしは腰痛リスク)
・足先をアンクルパッドに固定
・両手は頭の後ろ(または胸前・太もも横)
・肩甲骨を浮かせ続ける(最重要)
・「みぞおちをおへそに近づける」意識
・背中を丸めながら起こす
・30〜45°で止める(完全に起こさない)
・ゆっくり戻す(エキセントリック収縮)
・頸椎に負担をかけない(手に力入れない)
・下腹部を引き締めながら(腹横筋意識)
・反動を使わない
・息を吐きながら起こし、吸いながら戻す
・目的別:筋力10〜15回/筋肥大15〜20回/引き締め20〜30回
・初心者は15〜20回×3〜4セット
・軽負荷から

シットアップは腹直筋全体(上部+下部)+腹斜筋群+腸腰筋+大腿直筋の同時強化=伝統的腹筋種目=「腹筋運動の代名詞」+「みぞおちをおへそに」の腹筋+股関節屈筋連動+シックスパック作り+くびれ作り+ぽっこりお腹解消+姿勢改善+体幹安定+スポーツパフォーマンスUP+軍隊・警察・消防の基準種目に直結する優れた腹筋自重種目です。シットアップ(腹直筋全体+腸腰筋・本記事)+クランチ(腹直筋上部)+レッグレイズ(腹直筋下部)+ロシアンツイスト(腹斜筋)+プランク(体幹全体)を組み合わせることで、腹筋を多角的に発達させることができます。膝を曲げる+肩甲骨を浮かせ続ける+みぞおちをおへそに+30〜45°で止める+頸椎に負担をかけない+反動を使わない+正確なフォームでシットアップの効果を最大化しましょう。

参考文献・出典

・厚生労働省 e-ヘルスネット「運動・トレーニング」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/

・日本臨床スポーツ医学会「スポーツ障害」http://www.rinspo.jp/

・日本整形外科学会「腰部疾患・スポーツ障害」https://www.joa.or.jp/

・日本腰痛学会https://www.yotsu-gakkai.com/

関連記事

  1. バーベルベンチプレスの正しいフォーム|効果・呼吸法・BIG3としての位置づけを徹底解説

  2. ダンベルフライの正しいフォーム|効果・呼吸法・大胸筋内側を鍛える筋トレを徹底解説

  3. ダンベルプレス・ウィズ・バランスボールの正しいフォーム|大胸筋+スタビリティ強化で可動域UPの筋トレを徹底解説

  4. ペックデックフライの正しいフォーム|大胸筋を最大収縮で鍛えるマシン筋トレを徹底解説

  5. プッシュアップ(腕立て伏せ)の正しいフォーム|大胸筋を自重で鍛える筋トレの王道を徹底解説

  6. ウォールプッシュアップの正しいフォーム|壁を使って大胸筋を鍛える初心者向け筋トレを徹底解説

KindleBook

canvas3_1
previous arrow
next arrow
error: Content is protected !!