ラットプルダウン(lat pull down)
ラットプルダウンとは主に広背筋(こうはいきん)、大円筋(だいえんきん)、上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)を中心に鍛える筋トレ種目です。
ラットプルダウンは用いるグリップなどにより様々なバリエーションが存在します。
このページではラットプルダウンの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。
また、目的別(筋力アップ・筋肥大・ダイエット)に応じた重量、回数、セットをあわせてご紹介します。
強化される筋肉
関節の動き
運動方法
(写真1)ファーストポジション
(写真2)セカンドポジション
- バーの握り幅は肩幅より握りこぶし二個分ほど広めに握ります。
- シートに座り、パッドで太ももをしっかりと固定します。
このとき背筋群にテンションがかかるようにシート高さを調整します。 - 猫背姿勢にならないように背中をやや反らして胸を張ります。(写真1)
- 顎を上げて、肘を外側に張りながらグリップを首の付け根まで引き付けます。
このときにに顎が下がってしまったり、肩甲骨の寄せ方が甘かったりすると広背筋や大円筋に刺激がいかず、上腕二頭筋にばかり効いてしまいますので十分に注意してください。(写真2) - バーを首の付け根まで十分に引き付けたら重力に逆らいながらゆっくりと開始姿勢に戻します。(運動動作中は肘を伸ばしきらないように気をつけてください)
呼吸方法
- 重量が比較的軽いときは胸の動きに合わせて呼吸を行います。
すなわち胸が開くときに息を吸い、胸が閉じるときに息を吐き出します。 - 中〜高重量を用いる場合は、開始姿勢で大きく息を吸いこみ、そのまま息をとめながら(胸の膨らみを保ちながら)グリップを引っぱります。
その後、息を吐きながら開始位置までグリップを戻します。
ポイントと注意点※順不同
- グリップの握り方は親指を外して握る『サムレスグリップ』を推奨します。
サムレスグリップで握ることにより、前腕部への負担が減り、広背筋や大円筋への刺激が強く働きます。 - グリップを引っ張る際、肩甲骨の寄せ方が甘いと広背筋や大円筋への刺激が逃げてしまい上腕二頭筋ばかりに効いてしまうので気をつけましょう。
- グリップを引っ張る際、上半身を後方に倒すなどして反動を用いないよう気をつけます。
- 運動動作中は背中への刺激が逃げないようにするためにウエイトとウエイトが重ならないように気をつけます。
バリエーション
ラットプルダウンにはグリップの種類やその握り方などによりいくつかのバリエーションが存在します。(運動の効果はそれぞれ異なります)
- フロントプルダウン(ワイドバー)
フロントプルダウンは文字通りグリップを首の前の方に引き付けるバリエーションです。
ラットプルダウンの全てのバリエーションの中で最もスタンダードなもので安全面においても効果的であると言われています。 - ビハインドネックラットプルダウン(ワイドバー)
ビハインドネックラットプルダウンはグリップを首の後方に引き付けるバリエーションです。
ビハインドネックはフロントプルダウンに比べ、広背筋、大円筋のみならず三角筋後部や僧帽筋への刺激を高めます。
また、ラットプルダウンを行う際に上半身を思いっきり反らすなどの反動が使えない分、正しいフォームでのエクササイズが可能というのが特徴なのですが、反面、肩関節に負担がかかりすぎて肩を痛める恐れがあります。 - パラレルバーグリップラットプルダウン
フロントやバックなどの方法は広背筋、大円筋の上部外側への刺激を高めることができます。
それに対してパラレルバーグリップを用いたバリエーションは広背筋、大円筋の下部と菱形筋群の刺激を高めることができるというのが特徴です。 - リバースグリップラットプルダウン
逆手で且つ、グリップ幅を狭く握るというラットプルダウンのバリエーションの一つです。
他のバリエーションに比べて上腕二頭筋への関与が高いため高重量を扱いやすいというのが特徴です。
反復回数とセット数
目的別に応じた反復回数とセット数をご紹介します。
- 筋力アップ
筋トレの目的が筋力アップなら運動動作が6~8回で限界を迎えるような高負荷でトレーニングを行う必要があります。 - 筋肥大
筋トレの目的が筋肥大なら運動動作が12~15回で限界を迎えるような中負荷でトレーニングを行う必要があります。 - ダイエット
筋トレの目的がダイエットなら運動動作が20回以上反復可能な低負荷でトレーニングを行う必要があります。
※初心者の方は正確なフォームで10回~15回程度反復できる重量で行います。
※セット数は3~4セットくらいで行います。
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