空手のトレーニング概要
空手は護身のためや美容、ダイエットのために行っている人も非常に多いスポーツです。しかし、どんな目的であれ基本的な筋力トレーニングは必要となります。
型を練習するための空手であれば、筋力を向上させることによりひとつひとつの動作に機敏さが生まれ、型がビシッと決まります。フルコンタクトの空手においては、筋力が必要になってくるのは言うまでもありません。
そんな空手で必要となってくる筋肉は、まず拳を突き出す際に重要となる背部の筋肉、そしてさらに強力な蹴りを出すために必要になるのが下半身の筋肉です。基本的にはこの2つに加え、体幹の強化も重要となってきます。
組手を行う極真空手においては、相手が繰り出す技に対し耐えうる筋肉を持ち合わせていないといけません。下半身の筋肉は蹴りや突きのパワーを生み出し、下段回し蹴りといった技に耐えるためにもとても重要です。
基本的に空手のトレーニングでは、限界回数を数セット行うことが大切です。
空手に必要な筋肉(部位別の役割)
空手の突き・蹴りは、踏み込み→体幹→拳・脚という力の連動で決まります。
① 背部・上半身(突きのパワー)
・広背筋・大円筋・僧帽筋・大胸筋・上腕
・拳を突き出す力に関与し、いわゆるヒッティングマッスルとして突きの威力を高める
・種目:チンニング・ベントオーバーロウ・メディシンボールプッシュアップ
② 下半身(蹴りのパワー・踏み込み・技に耐える)
・大腿四頭筋・大臀筋・ハムストリングス・下腿三頭筋
・蹴りや突きのパワー源であり、下段回し蹴りなどの技に耐える土台になる
・種目:バーベルスクワット・フォワードランジ・マシーンカーフレイズ・バックエクステンション
③ 体幹・腹部(力を伝える・攻撃に耐える)
・腹直筋・腹斜筋群・腸腰筋・脊柱起立筋
・踏み込みの力を拳・脚へ伝える軸となり、相手の突き・蹴りから内臓を守る
・種目:シットアップ・レッグレイズ・ツイスティングシットアップ
「踏み込み→体幹→拳・脚という力の連動」:
強い突き・蹴りは、軸足の踏み込みで生んだ力を体幹のひねりで加速し、拳や脚へ伝えることで生まれます。手だけ・足だけで打つと威力が出ないため、背部・下半身・体幹を連動させて鍛えることが重要です。
限界回数で鍛える考え方
空手の補強トレーニングは、自重で限界まで追い込むのが基本です。
① 限界回数を数セット
・自体重トレーニングを中心に、限界回数×数セットでしっかり追い込む
② 体幹を土台に
・体幹が弱いとパワーが拳・脚に伝わらないため、腹筋・背筋をセットで鍛える
③ 攻撃に耐える筋肉も
・組手では相手の技を受けるため、プロテクター代わりになる筋肉をつける
一般にコンパウンド種目(色々な筋肉が複合して作用する種目のこと)や最優先して鍛えたい種目などをトレーニングの最初に行います。必要に応じて変更してください。
空手の筋トレメニュー
① チンニング
広背筋、大円筋、大胸筋、小菱形筋&大菱形筋、僧帽筋、上腕二頭筋
限界回数×4セット
② ベントオーバーロウ
広背筋、大円筋、僧帽筋、三角筋、上腕二頭筋
限界回数×4セット
③ メディシンボールプッシュアップ
大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋
限界回数×3セット
④ バックエクステンション
脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングス
限界回数×3セット
⑤ シットアップ
腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腸腰筋、大腿四頭筋(大腿直筋)
限界回数×4セット
⑥ レッグレイズ
大腿四頭筋(大腿直筋)、腸腰筋、腹直筋(下部)、外腹斜筋、内腹斜筋
限界回数×4セット
⑦ ツイスティングシットアップ
外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋
限界回数×3セット
⑧ バーベルスクワット
大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス
限界回数×3セット
⑨ フォワードランジ
大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、ヒラメ筋、腓腹筋
限界回数×3セット
⑩ マシーン・カーフレイズ
腓腹筋、ヒラメ筋
限界回数×3セット
まとめ
空手のための筋力トレーニングは、突きを支える背部、蹴りのパワーを生む下半身、力を伝えて攻撃に耐える体幹を組み合わせて鍛えることが重要です。踏み込み→体幹→拳・脚という力の連動を意識し、手だけ・足だけで打つのではなく全身を使うことが威力につながります。自体重トレーニングを中心に限界回数×数セットで追い込み、組手で技に耐えるプロテクター代わりの筋肉を養いましょう。
参考文献・出典
・公益財団法人 全日本空手道連盟https://www.jkf.or.jp/
・厚生労働省 e-ヘルスネット「レジスタンス運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/














