クーリングダウン(くーりんぐだうん)
英語名称
cooling down(クーリングダウン)
解説
クーリングダウン(またはクールダウン)とは、メインの運動後にストレッチやジョギングなどの軽度の運動を行う、いわゆる整理運動(整理体操)のことです。軽いストレッチングやジョギングを行うことで、筋肉に溜まった疲労物質の除去を促したり、疲労の回復を助けるために行われます。
ウォーミングアップが筋肉内の血流の促進や、筋や腱の柔軟性を高めて体を運動に備えさせるのに対し、クールダウンは運動直後の筋肉にとどまる血液を心臓に戻して一過性の貧血状態を予防し、運動中に生じた疲労物質を筋肉から除去するという役割があります。いわば、高ぶった身体を安全に平常時へと戻していくための「ブレーキ」の役割を担っています。
特に激しい運動を行った直後に、いきなり運動をやめてしまうと、大量の血液が筋肉中に溜まったままとなり、心臓に戻りにくくなるため、めまいや吐き気、一過性の貧血を起こしてしまうことがあります。運動後、速やかに回復をはかって筋肉疲労を翌日に残さないためにも、また心臓に負担を掛けないようにするためにも、クーリングダウンを行うことは大切です。
クーリングダウンは、軽いジョギングから軽いウォーキングへ移行し、そのあとにスタティックストレッチ(静的ストレッチ)を行う、という順で実施するのが一般的です。実施時間に厳密な決まりはありませんが、徐々にペースを落として息を整えていくイメージで行うとよいでしょう。
なぜ急に運動を止めると危険なのか
運動中は、筋肉が大量の酸素や栄養を必要とするため、心臓は心拍数を上げて多くの血液を全身に送り出しています。このとき、脚などの筋肉では血管が拡張し、筋肉のポンプ作用(筋肉の収縮・弛緩)によって血液が心臓へと押し戻されています。ところが運動を急に止めると、このポンプ作用が突然働かなくなり、血液が下半身の筋肉に溜まったまま心臓へ戻りにくくなります。その結果、心臓から脳へ送られる血液が一時的に減り、めまいや立ちくらみ(一過性の脳貧血)を起こすことがあるのです。クーリングダウンで徐々に運動強度を落としていけば、筋肉のポンプ作用を保ちながら血流を穏やかに平常へ戻せるため、こうした不調や心臓への急な負担を防ぐことができます。
まとめると、クーリングダウンには以下のような効果があります。
- 疲労回復の促進
- 柔軟性の回復
- 体調を整える
疲労回復の促進
軽く筋肉を動かすことで血管の収縮・弛緩(ポンプ作用)が促され、血流がよくなります。これにより、筋肉内に溜まった乳酸などの疲労物質の除去が、安静にしているときよりも速やかに進むと報告されています。
柔軟性の回復
クーリングダウンを行うことにより、運動で縮こまった筋肉の緊張を速やかに取り除き、柔軟性の低下によって起こるケガの予防になります。
体調を整える
疲労や柔軟性の回復を早めることで、その日の体調を整えることができます。
運動後のアイシングなども効果的で、運動後にクーリングアイテムを使って筋肉や関節を冷やすと、血液の流れを一時的に抑え、炎症を起こしやすい筋肉や関節の炎症を最小限に食い止めることができます。
ケガをしないための身体づくりの一環として、ウォーミングアップ同様に、クーリングダウンを行うことは大切です。
クーリングダウンについてのまとめ
クーリングダウンは、運動後に軽いジョギングやストレッチを行う整理運動で、筋肉に留まった血液を心臓へ戻し、一過性の貧血や心臓への急な負担を防ぎます。さらに、疲労物質の除去を促して疲労回復を助け、筋肉の柔軟性を回復させてケガを予防する効果も期待できます。軽いジョギング→ウォーキング→静的ストレッチの順に、徐々に体を落ち着かせていくのが基本。ウォーミングアップと同じくらい大切な習慣として取り入れましょう。
参考文献・出典
・厚生労働省 e-ヘルスネット「ストレッチング/運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本スポーツ協会https://www.japan-sports.or.jp/




