代表的なトレーニングメソッド②-ピラミッド法-

前回ご紹介した『RM法』、『10RM法』は数あるトレーニングメソッドの中でも基本中の基本のメソッド(方法)になります。
勿論、そのメソッドをただひたすらやり続けてもウエイトトレーニングの効果は得られると思います。
しかし、そのまま行い続けたとしてもやがてそう遠くない将来、必ず頭打ちが訪れます。
これが俗にいう『プラトー(停滞期)』と呼ばれる状態です。

何故、プラトーに陥ってしまうかというと筋肉は刺激に対し非常に順応性がある組織なので、通り一辺倒のやり方ではすぐ刺激に慣れてしまうのです。

そのためプラトー状態(停滞期)に陥ってしまったらトレーニング方法などに変化をつけなければなりません。
今回は数あるトレーニングメソッドの中の一つの【ピラミッド法】をご紹介したいと思います。
このメソッドもRM法と並び基本メソッドになります。

ピラミッド法って何?

10RM法とはあるエクササイズを10回なんとか反復可能な重量を用いて数セット行うというものです。
ウォーミングアップ、クーリングダウンを除き、10回できる重量を数セット行うことから『重量平行法』と呼ばれることもあります。
ピラミッド法と10RM法の最大の相違点は重量ごとに運動強度、量に変化をあたえるところにあります。
つまり、ピラミッド法は始めは軽い重量でトレーングを行い、その後、徐々に使用する重量を挙げていき、マックス(いわゆる1RM)に達したらまた重量を徐々に下げていきます。
その形があたかもピラミッドの形を描いているようにみえることからピラミッド法と呼ばれています。
ピラミッド法は特に大筋群の筋力アップと筋肥大にとても効果的な方法です。
ピラミッド法は大きく三つに分類することができます。

  1. アセンディングピラミッド
  2. ディセンディングピラミッド
  3. フルピラミッド

に分けることができます。
1.アセンディングピラミッドはセットごとに負荷を上げていく方法で、最終的には1RMを用います。
2.ディセンディングピラミッドはアセンディングとは全く異なり、セットごとに負荷を軽くしていく方法です。
1セット目で最大負荷(1RM)をかけるため、(実際には軽い負荷を用いてアップをします)傷めるリスクは高いのですが、筋力向上のために用いられることが多いセット法です。
3.フルピラミッドはセットごとに負荷を上げていき、1RMに近づいたら、再度負荷を下げていくという方法です。
フルピラミッドは言わばアセンディング法とディセンディング法の複合型システムと思っていただければ良いと思います。
フルピラミッドは筋肥大と筋力アップの効果が期待できます。
一般にピラミッド法というとこのフルピラミッドを指してる場合が多いようです。

ピラミッド法の具体例

以下に具体的なピラミッド法(フルピラミッド)を記載します。
※1RM(100%)を基準にして記載しています。(実施に際しては事前に1RMを測定する(直接法)か、間接法で割り出しておく必要があります)

1セット目:1RMの50%程度の重量を用いて10回反復する。
2セット目:1RMの70%程度の重量を用いて7回反復する。
3セット目:1RMの90%程度の重量を用いて3回反復する。
4セット目:1RM(100%)の重量を用いて1回反復する。
5セット目:1RMの80%程度の重量を用いて10回反復する。
6セット目:1RMの70%程度の重量を用いて12回反復する。
7セット目:1RMの60%程度の重量を用いて12回反復する。

上記の例では3〜4セット目では筋力アップ、5〜7セット目では筋肥大を狙っています。
これはピラミッド法のほんの一例にしか過ぎません。
また、アセンディング、ディセンディング、フルピラミッドのうち、どのピラミッド法を選択し、実施するかはご自身のトレーニングの目的などによって決定する必要があります。

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当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
現在はフリーランスで活動していて主に健康や運動に関する情報を発信しています。

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