代表的なトレーニングメソッド④-スーパーセット法-

ウエイトトレーニングをひたすらやり続けても必ずそう遠くない将来、頭打ちが訪れます。
これを俗に『プラトー(停滞期)』といいます。
筋肉は刺激に対し非常に順応性がある組織なので、例え、10RM法などを用い、重量に絶えず変化を与えてもすぐ刺激に慣れていってしまいます。
そのためプラトー状態(停滞期)に陥ってしまったらトレーニング方法に変化をつけなければなりません。
今回はトレーニングメソッドの中の代表的なシステム、【スーパーセット法】についてご紹介したいと思います。

スーパーセット法って何?

スーパーセット法はトレーニングメソッドの一つで拮抗する二つの筋肉を休みなく連続して鍛えるという方法です。

例えば、太ももの前面に対して後面、胸に対して背中、上腕の前面に対して後面といったように2種類の拮抗筋となる筋群を組み合わせて、且つ、2種目を休憩(レストインターバル)なし、あるいは短めにし連続してウエイトトレーニングを行います。
スーパーセットは2種目の運動を行って初めて一つの単元とします。
また、拮抗筋を組むことで交互に”押す動作”、”引く動作”の刺激を与えることができるので思わぬ相乗効果を得ることも期待できます。
具体例をあげるとベンチプレスの場合、背中の筋肉が胸の筋肉を動きを抑制することがあります。
そこでベンチプレスの前に背中のエクササイズを行うことで背中の抑制を取り除くことができるので(自動性抑制)かえって胸の筋肉の能力を引き出すことができるようになるのです。
また、通常の1セットごとにレストインターバルを挟むという方法より、拮抗する筋群を1単元とするので時間を短縮することもできるため血液循環を促す効果(筋持久力や心肺持久力の向上)が期待できます。

スーパーセット法の分類と具体例

スーパーセットは下記のように二種類に分類することができます。

  1. 主動筋、拮抗筋を休みなく連続して負荷をかける方法。
  2. 同一部位を二つの異なった運動種目で負荷をかける方法。

通常、スーパーセットとは1.の『主動筋、拮抗筋を休みなく連続して負荷をかける方法』を指します。
例えば”バーベルカール上腕二頭筋上腕筋などを鍛えるエクササイズ)”を行ったあとにフレンチプレス上腕三頭筋肘筋などの上腕伸筋を鍛えるエクササイズ)をすぐさま行います。
その他に”バーベルベンチプレス大胸筋を鍛えるエクササイズ)”に対して”ベントオーバーローイング僧帽筋中部菱形筋広背筋大円筋を鍛えるエクササイズ)、”レッグエクステンション大腿四頭筋を鍛えるエクササイズ)”に対して”レッグカールハムストリングを鍛えるエクササイズ)などといった組み合わせが考えられます。

■スーパーセットの組み合わせ例

バーベルベンチプレス

ベントオーバーローイング

もう一つのスーパーセット法

2.同一部位を二つの異なった運動種目で負荷をかける方法もスーパーセット法と呼びますが、ややこしくなるのでこのサイトでは”コンパウンドセット法”と呼ぶことにします。
このメソッドは例えば三角筋を鍛える場合、”バックプレス”を行ったあとに”アップライトローイング”をすぐさま行うというやり方です。
この場合、1種目目で補助筋として働く上腕三頭筋を2種目目では使わない組み合わせで行うととても効果的です。
この他、3種目合わせる方法(トライセット)と4種目合わせる方法(ジャイアントセット)などがありますが、これらのメソッドについてはまたの機会に取り上げたいと思います。

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当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
現在はフリーランスで活動していて主に健康や運動に関する情報を発信しています。

公式サイト:
https://shinichi-sato.info/

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