ウエイトトレーニングを行うことで、“瞬発力の向上”、“筋力の向上”、“筋肉の肥大”、“筋持久力の向上”などといった様々な運動効果を我々にもたらしてくれます。
その他にも“脂肪燃焼”や“不快症状(腰痛、頭痛、肩こりなどの痛み)の改善”、また“メンタルの改善”など、ウエイトトレーニングはただ単に体力面を鍛えるだけでなく、ダイエットや精神面などの安定化にも大きく貢献します。
しかし、ウエイトトレーニングをただがむしゃらにやったとしても運動効果はありません。それどころか、場合によっては怪我や体調不良をきたすことさえあるのです。
ウエイトトレーニングを効果的に行うためには、一つ一つのトレーニングフォームをしっかり身につけることはもちろんのこと、その他に『方法(メソッド)』、『栄養』、『休息の摂り方』なども十分に理解し、実際に実行する必要があります。
今回は数あるメソッドの中のトレーニングメソッドの基本中の基本、【RM(アールエム)法】をご紹介したいと思います。
RM(アールエム)って何?
RM(アールエム)とは“Repetition maximumの略”で、日本語では最大反復回数(最大回数)と呼ばれています。『ある抵抗を加えたときに、関節運動が連続して何回反復することができるか?』という意味です。
例えば、1RMとは最大反復回数が1回しかできないという意味なので、要するに“1回しか反復することが出来ない重量”ということです。1回しかできないということは、つまり言い方を変えれば、1RMは最大出力(100%)ということになります。
ウエイトトレーニングでは、目的にあった運動効果を合理的、かつ、安全に行うために、1RMの何%を用いてトレーニングを行うのかという考え方が一般的で、その考えに即したトレーニングメソッドがRM法です。
ウエイトトレーニングの基本中の基本、RM(アールエム)法とは
先にも述べたとおり、RM法はウエイトトレーニングを合理的、かつ、安全に行うために、1RMをもとに重量を決める方法のことです。
しかし実際に1RMを調べるというのは、安全面からいっても少々無理があります。このように実際に1RMを用いて最大筋力を調べる方法を“直接法”と言います。
そこで、下記のRM換算表を用いて1RMを求めるという方法が一般的に広く用いられています。まずは下記の表を見てください。もし、ある方がベンチプレスをしていたところ150kgを6回(6RM)できたのであれば、表に当てはめると1RMは175kgということになります。このように間接的に最大筋力を求める方法を“間接法”と言います。
RM換算表
更に下記の表もご覧ください。
この方は全力で150kgを6回反復することが出来たわけですから、この方にとって150kgを6回反復したことによって得られる運動効果は、主に“筋力強化”ということになります。
また、もし、この方が筋肥大を目的とするなら10〜15RM行わなければならないので、上記の表に当てはめると、およそ120〜130kgぐらいの重量を扱わなければならないということになります。
1つのエクササイズを10回反復したとすると、これを『1セット』と数えます。その後、レストインターバル(休憩時間)をとり、さらに同じ種目を10回反復したとすると、2セット行ったことになります。基本的には1部位につき3セットずつ行えば十分だと思います。
目的別のRM・負荷の早見ポイント
RM法の核心は、「同じ種目でも、扱う重量(1RMの%)と回数を変えると、得られる効果が変わる」という点です。下の表のように目的別に整理できます。
① 筋力アップ(高重量・低回数)
・1RMの90〜100%/1〜3回程度。神経系を中心に最大筋力を高める
② 筋肥大(中〜高重量・中回数)
・1RMの60〜80%/10〜15回程度。筋肉を大きくしたいときの中心となる強度
③ 筋持久力(低〜中重量・高回数)
・1RMの30〜50%/20〜60回程度。疲れにくい筋肉をつくる
自分の1RM(または換算表で求めた推定値)を基準に、目的に合わせて%・回数・休憩を選ぶことが、効率よく安全にトレーニングするコツです。
| 目的 | 筋力アップ | 筋力強化 | 筋肥大 | パワー・アップ | 筋持久力 |
| 最大筋力(%) | 100~90% | 90~80% | 80~60% | 60~30% | 50~30% |
| 反復回数(回) | 1~3回 | 5~10回 | 10~15回 | 10~20回 | 20~60回 |
| 適応時間(秒) | 6~10秒 | 10~20秒 | 20~30秒 | 10~20秒 | 45~90秒 |
| 休憩時間(分) | 3~5分 | 2~3分 | 1~2分 | 3~5分 | 1~2分 |
10RM法とは?
10RM法とは、レジスタンストレーニングの中で最も用いるトレーニング方法の一つ、“RM法”がベースになっています。
10RM法(10RM:repetition maximum)とは、辛うじて10回反復できる重量を用いて、所定の運動動作を10回行うというものです。上記の表に当てはめると、筋力・筋量を増やすのに適した重量ということがご理解いただけると思います。10RMは最もオーソドックスな使用重量であり、トレーニング方法といえます。
初心者の方は、いきなり高重量に挑戦するよりも、まずは15RM以上の軽めの重量で正しいフォームを習得し、慣れてきたら目的に応じて10RM前後へと負荷を高めていくのが、安全で効果的な進め方です。
まとめ
RM法は、1回だけ挙げられる最大重量(1RM)を基準に、目的に応じて重量(%)・回数・休憩を設定するトレーニングの基本メソッドです。高重量・低回数は筋力、中重量・中回数は筋肥大、低重量・高回数は筋持久力に向きます。1RMは換算表を使った間接法で安全に推定でき、最もオーソドックスな10RMは筋力・筋量づくりに適しています。目的に合った負荷設定で、効率よく安全に鍛えましょう。
参考文献・出典
・厚生労働省 e-ヘルスネット「レジスタンス運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/





