内側広筋のパートナーストレッチの正しいやり方|大腿四頭筋(太もも前面)の筋肉を伸ばす二人組ストレッチを徹底解説

内側広筋のパートナーストレッチ

内側広筋のパートナーストレッチ

内側広筋のパートナーストレッチとは、太もも前面にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)のうち、膝の内側に位置する内側広筋(ないそくこうきん)筋肉を、パートナー(補助者)の手を借りて伸ばすストレッチです。

うつ伏せに寝た状態で、パートナーが足首と太ももを支えながら膝を曲げ、太ももをベッド(床)から持ち上げて股関節を軽く内旋させることで、内側広筋を中心とした太もも前面を伸ばします。

一人では伸ばしにくい角度まで安全にサポートできるのがパートナーストレッチの特徴で、スポーツ現場やコンディショニングの場で用いられます

このページでは、内側広筋のパートナーストレッチの正しいやり方、動作のポイントや注意点を、初心者の方でも分かりやすいように画像つきで解説します。あわせて回数・セット数もご紹介します。

この記事で分かること:

このストレッチで伸ばす筋肉
パートナーの正しい手の使い方とフォーム
内側広筋に効かせる股関節内旋のコツ
臀部を浮かさない・腰を反らせない注意点
関連ストレッチ種目

ストレッチする筋肉

内側広筋のパートナーストレッチで伸ばす大腿四頭筋(内側広筋)

大腿四頭筋内側広筋

内側広筋(大腿四頭筋)を「膝屈曲+股関節内旋」で伸ばす機能解剖

このストレッチで主に伸ばす筋肉は、太もも前面の大腿四頭筋のうちの内側広筋です。

① 内側広筋
大腿四頭筋を構成する4筋のひとつで、膝の内側に位置する
作用=膝関節の伸展(膝を伸ばす)+膝蓋骨(膝のお皿)の安定化
大腿骨から膝をまたいで脛骨につく単関節筋(膝のみをまたぐ)

「作用の逆方向で伸ばす」のが機能解剖の核:

内側広筋は膝を伸ばす働きを持つため、その逆である膝を曲げる(屈曲)方向に動かすと伸びます。広筋群(内側・中間・外側広筋)は膝のみをまたぐ単関節筋なので、膝の屈曲が伸長のメインになります。

① 膝を曲げる
大腿四頭筋(内側広筋を含む)が伸びる

② 股関節を軽く内旋させる
内側広筋により伸張を集中させやすくなる(元記事のポイント)

③ 太ももをベッドから持ち上げる(股関節を伸展方向へ)
股関節をまたぐ大腿直筋や腸腰筋にも伸張が及ぶ

「同時に伸ばされる筋肉」:

元記事のとおり、このストレッチでは内側広筋以外にも次の筋肉がストレッチされます。

① 他の広筋群中間広筋外側広筋
大腿直筋=股関節と膝をまたぐ二関節筋のため、太ももを持ち上げると伸びる
腸腰筋腸骨筋大腰筋)=股関節前面の筋肉

「該当者」:

内側広筋のパートナーストレッチが向いている方:

① アスリート全般=太もも前面のコンディショニング
② ランナー・サッカー・バスケなどジャンプ・ダッシュ系競技者
③ 太もも前面が張りやすい方
④ 膝まわりの安定性を保ちたい方
⑤ トレーナー・施術者が対象者に行う場面

関節の動き

股関節においては伸展、軽度外転内旋膝関節においては屈曲動作が行われます。

ストレッチの方法

内側広筋のパートナーストレッチ

  1. パートナーはストレッチする側に立ち、上方手で足関節を押さえ、下方手で大腿部前面を包みこむように持ちます
  2. パートナーは上方手で足関節を軽く押さえつけながら、下方手を使い、大腿部をややベッドの外方に広げます。
    そのまま大腿部をベッドから持ち上げます。(股関節は内旋気味にします)
    このとき臀部が浮かないように気をつけながら大腿部を持ち上げるようにします
  3. 内側広筋にストレッチ感を得たらその状態を20〜30秒維持させます
  4. 片側が終ったらもう片側も同様に行います
  5. 以後、必要に応じ、3〜4セット繰り返します

「足関節を押さえる+大腿をベッドから持ち上げ+股関節内旋+臀部を浮かさない」が本質

内側広筋のパートナーストレッチの動作:

① 開始姿勢
対象者はうつ伏せになる
パートナーはストレッチする側に立つ

② パートナーの手の位置
上方手で足関節を押さえる
下方手で大腿部前面を包み込むように持つ

③ 動作
上方手で足関節を軽く押さえつけ、膝を曲げる
下方手で大腿部をややベッドの外方に広げる
そのまま大腿部をベッドから持ち上げる(股関節は内旋気味に)

④ 維持
内側広筋にストレッチ感が出たら20〜30秒維持

⑤ 片側が終わったらもう片側

⑥ 3〜4セット繰り返し

「股関節を内旋気味にする」:

内側広筋に効かせる最重要ポイント:

① 股関節内旋
内側広筋を十分にストレッチするために股関節を内旋させる(元記事のポイント)

② 効果
内側広筋に伸張を集中させやすくなる

「臀部が浮かないようにする」:

フォーム維持の最重要ポイント:

① 臀部が浮く
骨盤が動いて伸張が逃げる+腰に負担

② 対策
臀部が浮かないように気をつけながら大腿部を持ち上げる(元記事のポイント)

ONE-POINT

  • このストレッチは内側広筋のストレッチとして紹介してますが、他の広筋群(中間広筋外側広筋)や大腿直筋腸腰筋腸骨筋大腰筋)などもストレッチされます。
  • 内側広筋を十分ストレッチするために股関節を内旋させる必要がります。
  • ストレッチを行う際、腰が反りすぎないように気をつけましょう。

パートナーストレッチで安全に行うための注意点

二人組で行うからこそ気をつけたいポイント:

「腰を反らせすぎない」:

① 太ももを持ち上げすぎると腰が反る
腰への負担が増える(元記事のポイント)

② 対策
臀部が浮かない範囲で持ち上げる

「反動を使わない・ゆっくり伸ばす」:

① パートナーは急に力を加えない
ゆっくり伸ばし、20〜30秒維持する

「声かけで強さを確認する」:

① 対象者の伸び感・痛みは外から分からない
パートナーは声をかけながら、痛みのない範囲に調整する

「痛みがあれば中止する」:

① 膝や太もも、腰に痛み・違和感が出た場合
すぐに中止する
膝に既往のある方は無理に行わない

反復回数とセット数

内側広筋のパートナーストレッチの目安:

  • コンディショニング・運動後ケア左右20〜30秒×3〜4セット
  • 太もも前面が張りやすい方左右20〜30秒×3〜4セット
  • 軽めのケア左右20〜30秒×1〜2セット

左右両方実施します。
反動をつけず、痛みのない範囲で行います。
臀部を浮かさず・腰を反らせないように注意します。

関連種目

■ 大腿四頭筋(太もも前面)ストレッチ系■
【大腿四頭筋のスタティックストレッチ(立位・膝を曲げて足首を持つ版)・大腿直筋のパートナーストレッチ・うつ伏せ大腿四頭筋ストレッチ】

■ 太もも前面のトレーニング(強化)■
【レッグエクステンション・スクワット・ランジ・シシースクワット】

■ 関連部位のストレッチ■
【腸腰筋ストレッチ・ハムストリングスのパートナーストレッチ・臀部のパートナーストレッチ】

まとめ

内側広筋のパートナーストレッチは、うつ伏せの対象者の膝を曲げ、太ももをベッドから持ち上げて股関節を内旋させ、太もも前面の内側広筋を中心に伸ばす二人組のストレッチです。内側広筋は膝を伸ばす単関節筋のため膝の屈曲で伸び、股関節を内旋させることで内側広筋に効かせやすくなります。臀部を浮かさない・腰を反らせない・反動を使わない・痛みのない範囲で20〜30秒維持・左右3〜4セットを守り、パートナーは声をかけながら安全に行いましょう。

参考文献・出典

・厚生労働省 e-ヘルスネット「ストレッチング」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・筋肉研究所「内側広筋(大腿四頭筋)」https://www.kinken.org/k12160.html

・日本整形外科学会「膝関節疾患・スポーツ障害」https://www.joa.or.jp/

・日本臨床スポーツ医学会http://www.rinspo.jp/

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