トゥレイズ(toe raise)
トゥレイズとは主に前脛骨筋(ぜんけいこつきん)、長趾伸筋(ちょうししんきん)、長拇趾伸筋(ちょうぼしいきんきん)を鍛える筋トレ種目です。
トゥレイズは「シンスプリント予防の専門種目」と呼ばれる、セラバンド(ゴムチューブ)を使って足関節を背屈させるふくらはぎ前面(脛)のアイソレーション種目です。
ふくらはぎ後面(カーフレイズ)と対をなす種目で、前脛骨筋+下腿前面筋を強化+シンスプリント・アキレス腱炎予防+ランニング/スポーツパフォーマンスUPに直結する重要種目です。
このページではトゥレイズの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。また、目的別の回数・セット、カーフレイズとの使い分けまで包括的にご紹介します。
この記事で分かること:
・トゥレイズで鍛えられる筋肉
・正しいフォームと動作のポイント
・呼吸法と回数
・シンスプリント・アキレス腱炎予防効果
・関連トレーニング種目
強化される筋肉
下腿前面3筋を集中刺激
トゥレイズの特徴:
① 主働筋:前脛骨筋
・脛(すね)の前面
・足関節背屈の主役
・「シンスプリント」の主役
② 協働筋:長趾伸筋
・足の指(2〜5趾)を伸ばす
・足関節背屈
③ 協働筋:長拇趾伸筋
・母趾(親指)を伸ばす
・足関節背屈
「前脛骨筋」の重要性:
ふくらはぎ前面の主役:
① 場所
・脛(すね)の外側
・「脛の筋」
② 機能
・足関節背屈(つま先を上げる)
・歩行時のつま先持ち上げ
・「つまずき防止」
③ 弱化の影響
・つまずき
・「シンスプリント」
・「ドロップフット」(垂れ足)
④ 本種目の効果
・前脛骨筋を集中強化
・シンスプリント予防
「シンスプリント」との関係:
代表的なランナー障害:
① 病態
・脛骨内側の痛み
・「脛骨過労性骨膜炎」
・前脛骨筋の付着部が炎症
② 症状
・運動時の脛の痛み
・慢性化すると疲労骨折リスク
③ 好発する人
・ランナー
・陸上選手
・サッカー・バスケ選手
④ 本種目の効果
・前脛骨筋強化
・柔軟性UP
・炎症予防
「アキレス腱炎」との関係:
足首の障害:
① 前脛骨筋とふくらはぎ筋のバランス
・前脛骨筋(前面)+下腿三頭筋(後面)
② バランスが崩れると
・下腿三頭筋優位=アキレス腱炎リスク
・前脛骨筋優位=シンスプリントリスク
③ 解決
・両方を鍛える
・「綱引きバランス」
「単関節運動(アイソレーション)」:
トゥレイズの特徴:
① 足関節のみを動かす
・前脛骨筋を選択的に刺激
② 軽負荷で実施
・持久性の高い筋
・高回数に反応
③ リハビリ・予防
・スポーツ医療でも採用
関節の動き

運動の方法


- セラバンド(ゴムチューブ)の一方をマシンや柱などに固定します。セラバンドのもう一方を足部に巻きつけ固定し長座位になります。
- つま先をマシン側に向け(足関節を底屈)させスタートポジションをとります。(写真1)
- セラバンドの弾力性に逆らいながらつま先を反ら(足関節を背屈させます)せます。(写真2)
- セラバンドの弾力性に逆らいながらゆっくりと同じ軌道を通りながら開始姿勢まで戻します。
- 以後、運動動作を必要回数繰り返します。
「長座位+セラバンドを足の甲に」が基本
トゥレイズの基本姿勢:
① 長座位
・床に座って両脚を前に伸ばす
・体幹はまっすぐ
② セラバンドの固定
・一方を柱・マシンに固定(足の前方)
・もう一方を足の甲に巻く
③ セラバンドの位置
・足の前方に引っ張られる
・「底屈方向」に抵抗
④ 結果
・「背屈」動作に負荷
・純粋な前脛骨筋強化
「つま先の動き」:
動作の意識:
① 開始位置(写真1)
・つま先が前方(底屈位)
・前脛骨筋がストレッチ
② フィニッシュ位置(写真2)
・つま先を反らす(背屈位)
・前脛骨筋が収縮
③ 重要
・足関節から動く
・「ふくらはぎ前面」を意識
「ゆっくり丁寧に」:
前脛骨筋を効かせるコツ:
① ゆっくり背屈
・2〜3秒かけて
② ゆっくり戻す
・2〜3秒かけて
・セラバンドの抵抗に逆らう
③ 結果
・前脛骨筋への刺激UP
・「効かせる」感覚UP
呼吸方法
- 開始姿勢で息を吸い、息を吐きながら運動動作を行います。息を吸いながら開始姿勢に戻します。
ONE-POINT
- このエクササイズはシンスプリントなどのスネの痛みや、アキレス腱炎を防ぐ上で欠かせないエクササイズです。
- 運動動作中セラバンドが外れないようにしっかり固定しましょう。
- 前脛骨筋は持久性の高い筋肉なので、このエクササイズは低負荷、高回数で実施すると良いでしょう。
「低負荷×高回数」が原則
トゥレイズの負荷設定:
① 前脛骨筋は持久性タイプ
・遅筋線維が多い
・歩行時に常時活動
② 推奨
・セラバンド軽強度
・20〜30回×3〜4セット
③ 高負荷は禁物
・怪我のリスク
・効果も低下
④ 結果
・持久力UP
・「効かせる」感覚UP
「セラバンドの強度」:
負荷選択の目安:
① 初心者=弱い強度(赤・黄)
② 中級者=中強度(緑)
③ 上級者=強強度(青・黒)
「自重トゥレイズ」も有効:
セラバンドなしでも可能:
① 自重トゥレイズ
・かかと立ちでつま先を上げる
・道具なし
② 効果
・軽い負荷
・毎日でも可
③ 推奨
・テレビを見ながら
・「ながらトレ」
反復回数とセット数
このエクササイズは基本的に高負荷を用いません。
低負荷(20回以上反復可能な低強度)で高回数行いましょう。
※セット数は3〜4セットくらいで行います。
※「片脚あたり」の回数です。
「軽負荷×高回数」が原則:
トゥレイズの負荷設定:
① 前脛骨筋は遅筋メイン
・高回数に反応
・「効かせる」のが優先
② 推奨
・セラバンド軽〜中強度
・20〜30回×3〜4セット
③ 目的別の使い分け
・リハビリ・予防=低強度×多回数
・強化=中強度×中回数
トゥレイズとカーフレイズの使い分け
両種目の特性:
「カーフレイズ」:
① 動作
・足関節底屈(つま先立ち)
② 鍛える筋
・下腿三頭筋(ふくらはぎ後面)
・腓腹筋・ヒラメ筋
③ 効果
・ふくらはぎ後面の発達
・「美脚」
・瞬発力UP
「トゥレイズ(本記事)」:
① 動作
・足関節背屈(つま先を上げる)
② 鍛える筋
・前脛骨筋(ふくらはぎ前面)
・長趾伸筋・長拇趾伸筋
③ 効果
・「シンスプリント予防」
・「アキレス腱炎予防」
・つまずき防止
「両方併用」が理想:
完璧な下腿作り:
① 下腿後面=カーフレイズ
・瞬発力
・「美しいふくらはぎ」
② 下腿前面=トゥレイズ(本記事)
・シンスプリント予防
・「綱引きバランス」
③ 結果
・下腿の機能改善
・怪我予防
・スポーツパフォーマンスUP
「下半身メニュー」での位置づけ:
理想的な順序:
① スクワット(多関節・高重量)
② デッドリフト(後面)
③ ランジ系(片脚)
④ レッグカール・レッグエクステンション(大腿)
⑤ カーフレイズ(下腿後面)
⑥ トゥレイズ(本記事)(下腿前面・仕上げ)
「ランナー」必須:
なぜ重要か:
① シンスプリント予防
・ランナーの代表的障害
・本種目で予防
② アキレス腱炎予防
・下腿のバランス改善
③ 着地時の衝撃吸収
・前脛骨筋がブレーキ役
④ 推奨
・ランニング前後に実施
・定期的な強化
「該当スポーツ」:
該当スポーツ:
① 陸上競技(特に長距離)
・シンスプリント多発
② サッカー
・方向転換
③ バスケットボール
・ジャンプ+着地
④ ランニング全般
・マラソン・ジョギング
⑤ バドミントン
・切り返し動作
「高齢者の転倒予防」:
健康寿命延伸:
① 加齢で前脛骨筋弱化
・「ドロップフット」
・つま先が上がらない
② 結果
・つまずき
・転倒
③ 本種目の効果
・前脛骨筋強化
・「つまずき防止」
・転倒予防
④ 推奨
・毎日少しずつ
・「健康寿命」延伸
「現代人のシンスプリント問題」:
なぜ予防が重要か:
① ランニングブーム
・シンスプリント急増
・初心者ランナーに多発
② 長時間立位・歩行
・前脛骨筋疲労
③ 解決法
・本種目で予防
・定期的な強化
「ストレッチも併用」:
柔軟性UP:
① 前脛骨筋ストレッチ
・正座でストレッチ
・足の甲を伸ばす
② 効果
・筋の柔軟性UP
・炎症予防
③ 本種目(強化)+ストレッチ(柔軟性)
・両方併用が理想
「自宅でも可能」:
ホームジムでの活用:
① 必要な道具
・セラバンド(200〜500円)
・固定用の柱・テーブル脚
② 効果
・ジムなしでも前脛骨筋強化
・テレビを見ながらでも可
③ 推奨
・毎日少しずつでもOK
「トゥレイズの3大効果」:
① 前脛骨筋+下腿前面筋の強化
・「脛トレ」
② シンスプリント・アキレス腱炎予防
・スポーツ障害予防
③ つまずき防止+転倒予防
・「健康寿命」延伸
関連する効果:
① 前脛骨筋+長趾伸筋+長拇趾伸筋の発達
・下腿前面の強化
② シンスプリント予防
・ランナーの代表障害
③ アキレス腱炎予防
・下腿のバランス改善
④ つまずき・転倒予防
・高齢者にも有効
⑤ スポーツパフォーマンスUP
・着地動作の安定
⑥ ドロップフット予防
関連する障害の予防:
① シンスプリント
・本種目の最重要効果
② アキレス腱炎
・下腿のバランス改善
③ 足関節捻挫予防
・足関節の動的安定
④ ドロップフット
・前脛骨筋強化
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関連種目
■ フリーウエイト・トレーニング■
【カーフレイズ・スクワット・デッドリフト・ランジ系】
■ マシントレーニング■
【スタンディングカーフレイズマシン・シーテッドカーフレイズマシン・レッグプレス】
■ チューブエクササイズ■
【ヒップ・エクスターナルローテーション・ヒップ・インターナルローテーション・ヒップアブダクション(チューブ)】
■ 自重トレーニング■
【自重カーフレイズ・自重トゥレイズ】
まとめ
トゥレイズについて解説してきた内容を整理します。
・前脛骨筋+長趾伸筋+長拇趾伸筋を鍛える
・「シンスプリント予防の専門種目」
・「単関節運動(アイソレーション種目)」
・セラバンド(ゴムチューブ)使用
・長座位で実施
・セラバンドを足の前方に固定+足の甲に巻く
・つま先を前方=開始位置(底屈位)
・つま先を反らす=背屈
・足関節から動く
・息を吐きながら背屈、吸いながら戻す
・低負荷×20回以上×3〜4セット
・「片脚あたり」の回数
・軽強度のセラバンドから
・ゆっくり丁寧に
・カーフレイズと併用で完璧
トゥレイズは前脛骨筋+下腿前面筋の強化+シンスプリント・アキレス腱炎予防+つまずき防止+転倒予防+ランナー必須+スポーツパフォーマンスUP+健康寿命延伸に直結する下腿前面のアイソレーション種目です。カーフレイズ(下腿後面)+トゥレイズ(下腿前面・本記事)の組み合わせで、下腿のバランスを多角的に改善できます。長座位+足の甲にセラバンド固定+足関節から動く+ゆっくり丁寧に+低負荷高回数+カーフレイズと併用でトゥレイズの効果を最大化しましょう。
参考文献・出典
・厚生労働省 e-ヘルスネット「運動・トレーニング」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/
・日本臨床スポーツ医学会「スポーツ障害・シンスプリント」http://www.rinspo.jp/
・日本整形外科学会「足部疾患・スポーツ障害」https://www.joa.or.jp/
・日本足の外科学会https://www.jssf.jp/





