レスリングのトレーニング概要
レスリングで最も要求されるのが握力、つまり掴む力とされてます。
過去にTV番組でこんなシーンがありました。
レスリングのトレーニング方法に迫る番組で、柔道着を着た五輪メダリストの吉田選手とレスリングコスチュームを着た一般の選手が対戦したところ、吉田選手が完敗したのです。
これは吉田選手が柔道着を着ていたことから、一般の選手が吉田選手を掴みやすかったことが敗因としてあげられます。
レスリングにおいて相手を掴むことはそれほど重要なものなのです。
そしてレスリングのコスチュームは柔道着と違って掴むところがありません。
そのためレスリングでは相手を掴むための握力が要求されるのです。
しかしただ握力を鍛えればいいというわけではく、全身もバランスよく鍛えなければなりません。
どんな筋力トレーニングにおいても握力を有するものが多いので、握力ばかり鍛えていては他のトレーニングがおろそかになってしまいます。
そこでレスリングの選手が実行しているトレーニングが、自重トレーニングならぬ他重トレーニングです。
要は1人2組となり、自分のパートナーを抱えて走ったり持ち上げたりする筋力トレーニングです。
ダンベルやバーベルを使ったトレーニングは器具が掴みやすいため、握力の向上にはいまひとつなのです。
しかし人間の身体であれば掴みづらい分筋力トレーニングを行いつつ握力を鍛えることもできます。
しかしパートナーがいつでもいるわけではないので、今回は一般的な器具を使ったトレーニングを紹介します。
一般にコンパウンド種目(色々な筋肉が複合して作用する種目のこと)や最優先して鍛えたい種目などをトレーニングの最初に行います。必要に応じて変更してください。
レスリングの筋トレメニュー
① バーベル・ベンチプレス
大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋、烏口腕筋
10RM×3セット
② ロウプーリー
広背筋、大円筋、小菱形筋&大菱形筋、僧帽筋、上腕二頭筋
10RM×3セット
③ チンニング
広背筋、大円筋、大胸筋、小菱形筋&大菱形筋、僧帽筋、上腕二頭筋
限界回数×3セット
④ シーテッド・ダンベルプレス
三角筋、上腕三頭筋、僧帽筋、前鋸筋
10RM×3セット
⑤ サイドレイズ
三角筋、棘上筋、僧帽筋
10RM×3セット
⑥ バーベルスクワット
大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス
10RM×4セット
⑦ サイドランジ
大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス、内転筋群(大内転筋、短内転筋&長内転筋、恥骨筋、薄筋)
10RM×4セット
⑧ デッドリフト
脊柱起立筋、大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス
10RM×4セット
⑨ クランチャー
腹直筋(上部)、外腹斜筋、内腹斜筋
15RM×3セット
⑩ ツイスティングシットアップ
外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋
15RM×3セット