筋力アップのためには、できるだけ筋肉に高負荷の刺激を与える必要があるのですが、どうしても限界があります。そこで上級者のトレーニーは、しばしばレスト・ポーズ法という方法を用いることがあります。
今回は【レスト・ポーズ法】と呼ばれるトレーニングメソッドをご紹介したいと思います。通常、限界(オールアウト)に達した時点でセットを終了しますが、レスト・ポーズ法は短い休憩を挟んでさらに追い込むことで、その常識を覆す高強度のトレーニング法です。
レスト・ポーズ法って何?
レスト・ポーズ法は、主に筋肥大、筋力アップに効果的なトレーニングメソッドです。以下に具体的なトレーニング方法をご紹介します。
- できるだけ重たい負荷を用いて2〜3レップ行う。
- 30〜45秒のレストインターバルをはさみ、さらに2〜3レップ行う。
- 40〜60秒のレストインターバルをはさみ、さらに2〜3レップ行う。
- 60〜90秒のレストインターバルをはさみ、1〜2レップ行う。
1〜4までの工程で1セットです。レスト・ポーズ法は、その工程が進むごとにレストインターバルが徐々に長くなっていくのが特徴です。このような方法を用いることで、筋肉に対し、今までに感じたことがないような強い刺激を与えることができます。
なお、レストインターバルの長さには流派があり、より短く(10〜30秒程度)設定して連続性を高めるやり方もあります。いずれの場合も、休憩を取りすぎると通常の高重量トレーニングと変わらなくなってしまうため、「短い休憩で再び追い込む」という原則は共通しています。
なぜ短い休憩で再び挙がるのか
限界に達した直後でも短い休憩を取ると再び数回挙げられるのは、筋肉の瞬発的なエネルギー源であるクレアチンリン酸(ATP-PCr系)が、わずかな休憩でも部分的に回復するためです。この回復を利用して高重量の反復を重ねることで、1セットの中で通常では不可能な回数をこなせます。結果として、力の強い速筋線維を集中的に動員でき、脳から筋肉への神経伝達も強化されるため、特に筋力アップに高い効果が期待できます。
レスト・ポーズ法を行うときの注意点
非常に強度が高いメソッドのため、いくつか注意が必要です。
① フォームを崩さない
・高重量を扱ううえ疲労した状態で反復するため、フォームが乱れやすい。怪我を防ぐため正しいフォームを最優先する
② 多用・多セットを避ける
・オーバートレーニングに陥りやすいので、各部位の最終種目などに限定し、頻度・セット数を抑える
③ 休息と栄養をしっかり
・強い刺激を与えた分、トレーニング後はタンパク質の補給と十分な休息で回復を促す
まとめ
レスト・ポーズ法は、高重量で数レップ行い、短い休憩を挟んで反復を繰り返すことで、通常では届かない強い刺激を筋肉に与える高強度トレーニングです。クレアチンリン酸の部分回復を利用して速筋線維を集中的に動員でき、筋力アップや停滞期の打破に有効です。ただし強度が高くフォームも崩れやすいため、上級者が各部位の最終種目などに限定して取り入れ、多用しすぎないことが安全で効果的に活かすコツです。
参考文献・出典
・厚生労働省 e-ヘルスネット「レジスタンス運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/




