コンセントレーションカール(concentration curl)
コンセントレーションカールとは主に上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)、上腕筋(じょうわんきん)、腕橈骨筋(わんとうこつきん)、回外筋(かいがいきん)を鍛える筋トレ種目です。
コンセントレーションカールは「腕トレの仕上げ・ピーク収縮種目」と呼ばれる、片腕ずつ集中して上腕二頭筋を鍛えるアイソレーション種目です。
肘を大腿部内面に固定することで「コンセントレーション(集中)」=完全に上腕二頭筋に意識を集中させて鍛えられる名種目で、ボディビル界の伝説アーノルド・シュワルツェネッガーが愛用したことでも知られています。
このページではコンセントレーションカールの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。また、目的別(筋力アップ・筋肥大・ダイエット)に応じた重量、回数、セット、フォーストレップステクニックまで包括的にご紹介します。
この記事で分かること:
・コンセントレーションカールで鍛えられる筋肉
・正しいフォームと動作のポイント
・呼吸法と目的別の重量・回数
・フォーストレップステクニック
・関連トレーニング種目
強化される筋肉
上腕二頭筋を片腕集中+ピーク収縮で刺激
コンセントレーションカールの特徴:
① 主働筋:上腕二頭筋
・長頭+短頭の2部位
・肘関節屈曲+前腕回外
・「力こぶ」の主役
② 協働筋:上腕筋
・上腕二頭筋の深層
・肘関節屈曲のみ
③ 協働筋:腕橈骨筋・回外筋
・前腕の筋
・回外動作
「コンセントレーション(集中)」の意味:
なぜこの名前か:
① コンセントレーション(Concentration)
・「集中」の意味
② 集中の対象
・片腕のみを集中して鍛える
・上腕二頭筋への意識
③ 効果
・マインドマッスルコネクションUP
・「効かせる」感覚最大
・「ピーク収縮」を狙う
「ピーク収縮」の意味:
筋肥大効果の最大化:
① ピーク収縮とは
・筋が最大収縮した状態
・「最大の力こぶ」
② 本種目で実現できる理由
・肘が固定
・動作軸が安定
・完全な肘関節屈曲が可能
③ 効果
・上腕二頭筋の「形」を作る
・「力こぶの山」UP
・立体的な腕
「単関節運動」としての特徴:
コンセントレーションカールは「単関節運動」:
① 肘関節のみを動かす
・上腕二頭筋を選択的に刺激
② 片腕ずつ
・左右の集中力UP
・左右差解消
③ 形を整えるのに最適
・細部の発達
・「仕上げ」種目
筋肉の作用

肘関節においては屈曲動作に、回外筋、上腕二頭筋が回外動作に関与します。
運動の方法


- フラットベンチに腰掛け、片手にダンベルを持ちます。このとき肘は大腿部の内面にあて固定しておきます。(写真1)
- 肘関節を中心にダンベルの巻き上げ動作を行います。肘をゆっくりと曲げ、前腕部と上腕部のなす角が90度くらいのところにまできたら前腕部を捻ります。(手のひらが上向きになるように)(写真2)
- その後、同じ軌道を通りながらスタート位置までダンベルを降ろします。このとき肘が伸びきる一歩手前で運動動作を終えるようにします。
- 以後、運動動作を必要回数繰り返します。
「肘を大腿部内面に固定」が最重要
コンセントレーションカールの基本姿勢:
① フラットベンチに腰掛ける
・足幅を広く開く
・前傾姿勢
② 肘の位置
・大腿部の内面に当てる
・動作中も動かさない
③ もう片方の手
・反対側の大腿部に置く
・体幹の安定
④ 結果
・純粋な肘関節屈曲
・上腕二頭筋に完全集中
「90度で回外」:
ダンベルカールと同じく:
① 開始位置
・手のひらが内側(ニュートラル)
② 90度で回外
・手のひらが上向きに
・上腕二頭筋の最大収縮
③ 効果
・長頭+短頭+回外筋を同時刺激
・「ピーク収縮」
「肘を伸ばしきらない」:
開始位置・終了位置の注意:
① 完全に伸ばす
・肘関節への負担大
・負荷が抜ける
② 一歩手前
・常にテンション
・肘関節保護
呼吸方法
- 呼吸は重量が軽いときにはダンベルを巻き上げるときに息を吐き、下げるときに息を吸います。
- 高重量を用いる場合は、開始姿勢で息を吸い、息を止めながらダンベルを巻き上げ、ステッキングポイントを越えたら息を吐き出します。
ONE-POINT
- ダンベルを使う利点は動作中、回外動作ができるところにあります。ダンベルを巻き上げるに従って前腕部を回外させることにより、より上腕二頭筋を収縮させることができますし、回外筋を使用することができます。
- 自力でカールができなくなってしまったら、反対側の手を使ってフォーストレップス(強制的に反復動作すること)を行うことができます。
「フォーストレップス」の活用
ボディビル界のテクニック:
① フォーストレップスとは
・「強制反復」
・自力で限界後に補助で追加レップ
② 本種目での実施法
・自力で限界まで
・反対の手でダンベルを軽く押し上げ補助
・2〜3回追加
③ 効果
・筋への刺激最大
・「限界突破」
・筋肥大効果UP
④ 注意
・上級者向き
・軽重量から慣れる
・毎セット行わない(最終セットのみ等)
「ネガティブ動作」も重視:
下ろす動作の重要性:
① ゆっくり下ろす(2〜3秒)
・重力に逆らう
・伸張性筋活動
② 効果
・筋への刺激UP
・制御能力UP
③ コンセントレーションカール特有
・軽重量でじっくり
・「効かせる」意識
反復回数とセット数
目的別に応じた反復回数とセット数をご紹介します。
- 筋力アップ=運動動作が6〜8回で限界を迎えるような高負荷
- 筋肥大=運動動作が10〜12回で限界を迎えるような中負荷
- ダイエット=運動動作が15回以上反復可能な低負荷
※初心者の方は正確なフォームで10〜15回程度反復できる重量で行います。
※セット数は3〜4セットくらいで行います。
「軽めの重量で正確に」:
コンセントレーションカールの重量設定:
① 「仕上げ種目」として軽め
・バーベル・ダンベルカールの後
・「効かせる」のが優先
② 一般的な目安(片手)
・初心者=3〜6kg
・中級者=6〜10kg
・上級者=10〜15kg
③ フォーム優先
・重量より正確性
・「ピーク収縮」を意識
コンセントレーションカールと「アーノルド由来」の歴史
コンセントレーションカールの位置づけ:
「アーノルド・シュワルツェネッガー由来」:
ボディビル界の伝説:
① アーノルド・シュワルツェネッガー
・7回のミスター・オリンピア優勝
・56cmの腕を持つ
・「ボディビル界のレジェンド」
② コンセントレーションカール愛用
・「最も効く」と評価
・「ピーク収縮の最高峰」と推奨
③ 影響
・現代でも腕トレの定番
・ボディビルダー必須
「腕トレメニュー」での位置づけ:
理想的な順序:
① バーベルカール(高重量・パワー)
② ダンベルカール(中重量・回外)
③ インクライン・ダンベルカール(長頭強調)
④ プリチャーカール(短頭強調)
⑤ ハンマーカール(腕橈骨筋・上腕筋)
⑥ コンセントレーションカール(仕上げ・ピーク収縮・本記事)
「フィニッシャー」としての役割:
なぜ最後か:
① 既に疲労した上腕二頭筋を追い込む
・軽重量で十分
・「マインドマッスル」重視
② パンプアップを最大化
・強い充血感
・達成感UP
③ 形を整える
・細部の発達
・「ピーク収縮」
「コンセントレーションカール」の3大効果:
① マインドマッスルコネクション
・上腕二頭筋への意識を最大化
・「効かせる」感覚UP
② ピーク収縮
・最大の収縮
・「力こぶの山」UP
③ 左右差解消
・片腕ずつ
・左右のバランス
「他のカール種目との使い分け」:
各種目の特性:
① バーベルカール
・パワー+両腕同時
② ダンベルカール
・回外+左右独立
③ プリチャーカール
・短頭+チーティング不可
④ インクライン・ダンベルカール
・長頭+伸張位
⑤ コンセントレーションカール(本記事)
・ピーク収縮+マインドマッスル
「現代人の腕トレ」:
なぜ今コンセントレーションカールか:
① マインドマッスルコネクションの重要性
・研究で証明
・筋肥大効果に直結
② 自宅でも可能
・ダンベル1個+ベンチ
・場所を選ばない
③ 効率的
・短時間で集中
・「効かせる」感覚を養う
「上腕二頭筋」の機能:
日常・スポーツでの役割:
① 物を持ち上げる
・買い物袋
・子供を抱く
② スポーツ動作
・柔道・レスリング
・クライミング
・ロープを引く
③ ボディメイク
・「力こぶ」=強さの象徴
関連する効果:
① 上腕二頭筋の最大収縮
・「ピーク収縮」
・「力こぶの山」UP
② マインドマッスルコネクションUP
・筋肥大効果UP
③ 左右差解消
・片腕ずつ
④ ボディメイク
・立体的な腕
関連する障害の予防:
① 上腕二頭筋腱炎
・適切な重量
・正確なフォーム
② 手首痛
・ダンベル使用でリスク軽減
③ 腰痛
・体幹を固定
・本種目はリスク低
YOU TUBE
関連種目
■ フリーウエイト・トレーニング■
【バーベルカール・ダンベルカール・インクライン・ダンベルカール・プリチャーカール・ハンマーカール・リバースカール・トライセプスエクステンション・ダンベルキックバック】
■ ボールエクササイズ■
【ダンベルカール・ウィズ・バランスボール】
■ マシントレーニング■
【ケーブルカール・マシンカール】
■ 自重トレーニング■
【チンニング(逆手)】
まとめ
コンセントレーションカールについて解説してきた内容を整理します。
・上腕二頭筋+上腕筋+腕橈骨筋+回外筋を鍛える
・「腕トレの仕上げ・ピーク収縮種目」
・「単関節運動(アイソレーション種目)」+片腕集中
・アーノルド・シュワルツェネッガー由来
・フラットベンチに腰掛ける+足幅広く+前傾
・肘を大腿部の内面に固定(最重要)
・反対の手を大腿部に置く
・肘を伸ばしきる一歩手前=開始位置
・肘関節を中心に巻き上げ
・90度で前腕を回外(手のひらが上向きに)
・戻す時も肘伸ばしきる一歩手前
・軽重量=巻き上げで吐き、下げで吸う
・高重量=バルサルバ法
・目的別:筋力6〜8回/筋肥大10〜12回/ダイエット15回以上
・初心者は10〜15回×3〜4セット
・フォーストレップスも活用可能(上級者)
・軽重量+ゆっくり+集中
コンセントレーションカールは上腕二頭筋のピーク収縮+マインドマッスルコネクション+左右差解消+「力こぶの山」作り+アーノルド由来の名種目に直結する腕トレの仕上げ種目です。バーベル・ダンベル・プリチャー・インクライン等の他のカール種目で疲労した上腕二頭筋を、本種目で「ピーク収縮」に追い込むことで、完璧な力こぶを作ることができます。肘を大腿部に固定+90度で回外+ゆっくり+集中+正確なフォームでコンセントレーションカールの効果を最大化しましょう。
参考文献・出典
・厚生労働省 e-ヘルスネット「運動・トレーニング」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/
・日本臨床スポーツ医学会「スポーツ障害」http://www.rinspo.jp/
・日本整形外科学会「肘関節疾患・スポーツ障害」https://www.joa.or.jp/
・日本肘関節学会「肘関節疾患」https://www.elbowj.org/





