通常、ウエイトトレーニングはフルレンジ・ムーブメント(以下、フルレンジ)といい、”全関節可動範囲”をめいっぱい使って行うのが基本です。
しかし、ときに意図的にフルレンジではなく部分的な反復動作を行うことがあります。
これを俗にパーシャルレンジ・ムーブメント(以下、パーシャルレンジ)いいます。
今回はこれを応用したトレーニング方法、【パーシャル・レンジ法】をご紹介したいと思います。
パーシャル・レンジ法って何?
先にも述べた通り、通常、ウエイトトレーニングを行う際は関節の可動域をめいっぱい使って行います。
しかし、筋肉は関節の角度によって発揮される力が異なるため(筋肉の長さや重力の関係で)、ときに意図的に関節の角度を制限してトレーニングを行うことがあります。
このように部分的な可動域で反復動作を繰り返す方法を”パーシャル・レンジ法”といいます。
通常、パーシャルレンジ法はスティッキングポイント(運動動作に於いて最も立ち往生するポイント)を打破するために用いられることが多いトレーニングメソッドです。
パーシャル・レンジ法の分類
パーシャルレンジ法の導入目的は大きく3つに分類されます。
- スティッキングポイントを打破するため
- スティッキングポイント以外の関節角度の更なる強化を図るため
- セットの後半で部分反復動作を行うことで更に筋肉を追い込むため
1.スティッキングポイントを打破するため
2.スティッキングポイント以外の関節角度の更なる強化を図るため
通常、スティッキング・ポイント以外の関節角度ではスティッキング・ポイントで用いていた負荷よりもより重たい負荷を用いることができます。
例えばバーベルカールの場合、肘が伸びたポジションや肘が屈曲されたポジションではおよそ40%以上も大きなウエイトを扱うことができると言われています。
この性質をうまく利用し、通常で扱う負荷の40%増しでウエイトトレーニングを行うことでトレーニングのマンネリ化を打破することを目的とします。
3.セットの後半で部分反復動作を行うことで更に筋肉を追い込むため
エクササイズの後半部分でパーシャルレンジ法を用いることで更に筋肉を追い込むことができます。
例えばバーベルスクワットを行う際に最初はフルレンジで運動動作を行います。(膝を深く曲げるということ)
フルレンジが出来なくなった時点でパーシャルレンジに切り替える(膝を曲げる角度を浅くするということ)ことで更に運動動作を行うことが可能になります。
このような方法を行うことで筋肉により大きな刺激を加えることが出来ます。