代表的なトレーニングメソッド⑥POF法|筋肉に負荷がかかる位置で種目を分けて追い込む筋肥大トレーニングを徹底解説

筋肉は非常に順応性が高い組織です。十分な負荷や量をこなしているにも関わらず、以前ほど筋肉の発達が思わしくなくなってしまったという方も多いのではないでしょうか?

これを俗にプラトー(停滞期)といいます。プラトーに陥ってしまったら、トレーニング種目そのものを変えたり、トレーニングメソッドを変えるなどして刺激に変化をもたらす必要があります。

今回は【POF法】と呼ばれるトレーニングメソッドをご紹介したいと思います。

POF法って何?

POFは『Position Of Flexion』の略で、直訳すると『屈曲の位置』という意味になります。POF法は、どの関節角度で最大の負荷がかかるかを考慮に入れたトレーニングメソッドです。

例えば同じ上腕二頭筋のトレーニングでも、コンセントレーションカールは筋肉を最大限に収縮した際に最も負荷がかかるのに対し、インクライン・ダンベルカールでは筋肉を最大限に伸張させた際に負荷がかかります。

コンセントレーションカール
コンセントレーションカール

インクライン・ダンベルカール
インクライン・ダンベルカール

これに中間位で負荷がかかるミッドレンジポジション種目を加え、連続してウエイトトレーニングを行う方法がPOF法です。

POF法は、ミッドレンジポジション(可動域の中間で最大負荷がかかる)、ストレッチポジション(最も伸展したときに最大負荷がかかる)、コントラクト・ポジション(最も収縮したときに最大負荷がかかる)の3系統に分類され、通常は最初にミッドレンジポジション種目を行い、次にストレッチポジション種目を行い、最後にコントラクトポジション種目を行います。

3系統それぞれの役割と回数設定

3つのポジションは、それぞれ筋肉への刺激の入り方が異なります。

① ミッドレンジ種目(高重量・低回数)
多関節種目が多く高重量を扱える。物理的な刺激で筋力・土台をつくる(目安6〜10回程度)

② ストレッチ種目(中重量)
筋肉が伸びた位置で負荷がかかり、筋繊維に微細な損傷を与えて筋肥大を促す(目安8〜12回程度)

③ コントラクト種目(低重量・高回数)
収縮位で負荷がかかり、筋内圧が高まってパンプアップを促す(目安15〜20回程度)

このように「物理的刺激→筋繊維へのストレッチ刺激→収縮によるパンプ」と性質の違う刺激を連続で与えることで、1つの筋肉を多角的に、より深く追い込めるのがPOF法の強みです。

POF法の具体例

POF法の具体例をいくつか挙げます。

■上腕二頭筋の場合

バーベルカール
バーベルカール(ミッドレンジ)

インクライン・ダンベルカール
インクライン・ダンベルカール(ストレッチ)

コンセントレーションカール
コンセントレーションカール(コントラクト)

■上腕三頭筋の場合

トライセップス・プッシュダウン
トライセップス・プッシュダウン(ミッドレンジ)

フレンチプレス
フレンチプレス(ストレッチ)

トライセップス・キックバック
トライセップス・キックバック(コントラクト)

このようにPOF法は、ミッドレンジポジション、ストレッチポジション、コントラクト・ポジションの3系統を連続して行うことで、対象となる筋肉を最大限に追い込むこと(オールアウト)ができます。うまく取り入れればマンネリ化を打破することができるでしょう。なお、POF法は上腕二頭筋・上腕三頭筋・大胸筋など、3つのポジションを種目で分けやすい部位で特に有効とされています。

まとめ

POF法は、筋肉に最大負荷がかかる位置で種目をミッドレンジ・ストレッチ・コントラクトの3系統に分け、連続して行うトレーニングメソッドです。高重量で土台をつくり、ストレッチで筋繊維に刺激を与え、収縮でパンプを狙う——性質の異なる刺激を組み合わせることで筋肉を多角的に追い込み、オールアウトとマンネリ打破につながります。上腕二頭筋・三頭筋・大胸筋などで取り入れやすいメソッドです。

参考文献・出典

・厚生労働省 e-ヘルスネット「レジスタンス運動」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/

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