ベントオーバーローイング(bent over rowing)
ベントオーバーローイングとは主に広背筋(こうはいきん)、大円筋(だいえんきん)、僧帽筋(そうぼうきん)中部、菱形筋(りょうけいきん)群、上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)を鍛える筋トレ種目です。
ラットプルダウンは筋トレを行うことで背中の広がりが期待できるのに対して、ベントオーバーローイングでは背中の厚みを期待することができます。
このページではベントオーバーローイングの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。
また、目的別(筋力アップ・筋肥大・ダイエット)に応じた重量、回数、セットをあわせてご紹介します。
強化される筋肉
関節の動き
運動方法
(写真1)ファーストポジション
(写真2)セカンドポジション
- 足幅は肩幅よりやや広目にし、両膝は軽く曲げておきます。(ハムストリングスへの負担度を軽くするためです)
このとき上半身が45~60度くらいの角度になるように前傾姿勢(ニーベントスタイル)をとります。 - バーベルの握り幅は肩幅より1.5倍程度広めにし、親指をしっかりバーに巻きつけます。(サムアラウンドグリップ)
- 肩甲骨を内側に引き寄せるようにし、両肘を後方に引きながらバーベルを十分にへそあたりにまで引き寄せます。
引き上げる際はバーベルのシャフト部分が大腿部前面を擦りながら引くように行います。 - 胸を張り、肩甲骨を寄せたままバーベルをゆっくり開始姿勢まで戻します。
呼吸方法
- 重量が比較的軽いときは胸の動きに合わせて呼吸を行います。
すなわち胸が開くときに息を吸い、胸が閉じるときに息を吐き出します。 - 中〜高重量を用いる場合は、開始姿勢で大きく息を吸いこみ、そのまま息をとめながら(胸の膨らみを保ちながら)グリップをへそあたりに引きつけます。
その後、息を吐きながら開始位置までグリップを戻します。
ポイントと注意点※順不同
- グリップの握り方は親指をしっかり巻きつけて行う『サムアラウンドグリップ』を用いるようにします。
- フィニッシュの姿勢では肘の高さはなるべく背中よりも高くなるようにし、肩甲骨と肩甲骨がしっかりと真ん中で合わせるように行います。
- 腰痛予防のためにもベントオーバーローイングはお尻を突き出した前傾姿勢(ニーベントスタイル)で行うようにします。
- この姿勢を保つためにも目線を少しあげておきます。
目線を上げることで自然に姿勢が保持でき、腰へのストレスを軽減することができます。
バリエーション
このエクササイズはダンベルやチューブを用いて行うこともできます。
ダンベルを用いて行った場合はバーベルに比べて可動域が広くなります。
また、運動動作に回旋動作を加えることができます。
チューブを用いた場合、ゴムの特性上、終動動作に近づくにつれて負荷がだんだん強くなります。
反復回数とセット数
目的別に応じた反復回数とセット数をご紹介します。
- 筋力アップ
筋トレの目的が筋力アップなら運動動作が6〜8回で限界を迎えるような高負荷でトレーニングを行う必要があります。 - 筋肥大
筋トレの目的が筋肥大なら運動動作が12〜15回で限界を迎えるような中負荷でトレーニングを行う必要があります。 - ダイエット
筋トレの目的がダイエットなら運動動作が20回以上反復可能な低負荷でトレーニングを行う必要があります。
※初心者の方は正確なフォームで10回~15回程度反復できる重量で行います。
※セット数は3~4セットくらいで行います。
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