バックプレスの正しいフォーム|三角筋・肩幅を作る筋トレを徹底解説

バックプレス(back press)

バックプレスとは主に三角筋(さんかくきん)、僧帽筋(そうぼうきん)、上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)を鍛える筋トレ種目です。

バーベルを首の後ろに下ろすことからバックプレスという名称がつけられました。それに対し、バーベルを首の前に下ろす方法フロントプレスという名称がつけられています。そのどちらも筋量を増やすには優れたエクササイズと言えます。

バックプレスは「肩幅を作る代表種目」と呼ばれる、肩のトレーニングに欠かせない種目です。

このページではバックプレスの正しいフォーム、動作のポイントや注意点、呼吸法などを初心者の方でも理解しやすいように画像、動画つきで解説します。また、目的別(筋力アップ・筋肥大・ダイエット)に応じた重量、回数、セットフロントプレスとの違い、バリエーションまで包括的にご紹介します。

この記事で分かること:

バックプレスで鍛えられる筋肉
正しいフォームと動作のポイント
呼吸法と目的別の重量・回数
フロントプレスとの違い
関連トレーニング種目

強化される筋肉

muscle9

三角筋上腕三頭筋僧帽筋前鋸筋

三角筋全体+肩関連筋を鍛える

バックプレスの特徴:

① 主働筋:三角筋(特に中部・後部)
肩の丸みを作る
「肩幅」の主役
3部位(前・中・後)を持つ

② 協働筋:上腕三頭筋
肘関節伸展
フィニッシュ動作

③ 協働筋:僧帽筋
肩甲骨上方回旋+挙上
頭上動作を支える

④ 協働筋:前鋸筋
肩甲骨上方回旋+外転
肩甲骨の安定

「肩幅を作る」

肩の発達が外観に与える影響:

① 三角筋の発達
肩のシルエット
「肩幅」の決め手

② 三角筋3部位
前部=胸トレで活動
中部=サイドレイズ・バックプレス
後部=リアレイズ・ローイング

③ 「逆三角形のシルエット」
肩幅の広さ=印象UP
「カッコいい体型」

「フォースカップル」

頭上動作で重要な肩甲骨上方回旋:

① 3筋の協調
僧帽筋上部+僧帽筋下部+前鋸筋下部
「フォースカップル」

② 機能不全の問題
肩関節挙上困難
インピンジメント症候群

③ バックプレスでの強化
頭上動作で3筋を活性化
機能改善

関節の動き

kata2 hiji1 kenkou3 kenkou2 kenkou1

肩関節においては外転肘関節においては伸展肩甲帯においては外転上方回旋挙上が行われます。

運動方法

スタンディング・プレス (写真1)ファーストポジション

スタンディング・プレス (写真2)セカンドポジション

  1. バーベルを肩幅より握りこぶし1個半〜2個程度広めに握り、僧帽筋上部でバーベルを構えます
  2. バーベルを構えたら足幅は肩幅より広めに開き、視線はやや斜め上方に向けておきます。(写真1)
  3. 背すじをしっかり伸ばした状態を保ちながら、頭上にバーベルを差し上げます。(写真2)
  4. ゆっくりコントロールしながらバーベルを耳たぶ辺りにまで下ろします

「グリップ幅」が重要

バックプレス特有のグリップ:

① グリップ幅
肩幅+握りこぶし1.5〜2個分
三角筋への刺激UP

② 手幅が狭い場合
上腕三頭筋に逃げる
三角筋への刺激不足

③ 手幅が広すぎる場合
可動域が短くなる
三角筋への刺激不足

「視線を斜め上」の意味

姿勢維持のテクニック:

① 視線の効果
頚椎の伸展
胸を張る
姿勢の安定

② 下を向くと
背中が丸まる
腰痛のリスク

呼吸方法

  • 重量が比較的軽いときは胸の動きに合わせて呼吸を行います。
    すなわち胸が開くときに息を吸い、胸が閉じるときに息を吐き出します
  • 中〜高重量を用いる場合は、開始姿勢で大きく息を吸いこみ、そのまま息をとめながら(胸の膨らみを保ちながら)バーベルを頭上に差し上げます。
    その後、息を吐きながら開始位置までバーベルを下ろします

ポイントと注意点※順不同

  • グリップの握り方は親指をしっかり巻きつけて行う『サムアラウンドグリップ』を用いるようにします。
  • 運動動作中、必ず肘は体幹の前側を通るように気をつけます。
    肘の位置がずれてしまうと動作中にバランスを崩してしまい思わぬケガをしてしまうことがあります。
  • フィニッシュ動作では両肘を伸ばしきらないように気を付けます。
  • 手幅が狭いと上腕三頭筋に刺激が逃げてしまいます

「肩を痛めないための注意」

バックプレスは肩関節に負担:

① 肩関節の極端な外旋+外転
関節包への負担
インピンジメントのリスク

② 注意が必要な人
巻き肩・猫背の方
肩の柔軟性が低い方
四十肩・五十肩経験者

③ 安全な対策
耳の高さまでのみ下ろす(首の後ろまで下ろさない)
軽い重量で正確に
肩関節の柔軟性を保つ
痛みがあれば中止

「現代人は要注意」

現代人の肩の問題:

① 巻き肩・猫背
肩関節の柔軟性低下
バックプレス困難

② 代替案
フロントプレスがより安全
ダンベルプレスで個別調整
マシンプレスで軌道固定

反復回数とセット数

目的別に応じた反復回数とセット数をご紹介します。

  • 筋力アップ
    筋トレの目的が筋力アップなら運動動作が6〜8回で限界を迎えるような高負荷でトレーニングを行う必要があります。
  • 筋肥大
    筋トレの目的が筋肥大なら運動動作が12〜15回で限界を迎えるような中負荷でトレーニングを行う必要があります。
  • ダイエット
    筋トレの目的がダイエットなら運動動作が20回以上反復可能な低負荷でトレーニングを行う必要があります。

※初心者の方は正確なフォームで10回〜15回程度反復できる重量で行います。
※セット数は3〜4セットくらいで行います。

バリエーション

バックプレスには立ったままやる方法とベンチなどに座ったままやる方法とがあります。

どちらの方法を用いるかというのは好みにもよりますが、初心者の方は座ったままやることをお勧めします。

  • スタンディングバックプレス
    バックプレスを立った状態で行う方法です。
    バーベルを差し上げる際、膝関節の屈伸動作を使うことができるので、より重たいウエイトを扱うことができます。
    また、補助者の手助けなしにセルフで追い込むことができます。
  • シーテッドバックプレス
    バックプレスを座った状態で行う方法です。
    バーベルを差し上げる際、膝関節の屈伸動作が使えないためあまり重たいウエイトを扱うことができません
    しかし、安全性が高く、また、三角筋に対して集中的に刺激を与えることができるので初心者に適しているといえます。

「バックプレス vs フロントプレス」

両種目の使い分け:

① バックプレス(本記事)
首の後ろに下ろす
三角筋中部・後部に効く
肩関節の柔軟性必要
肩関節への負担

② フロントプレス
首の前(鎖骨)に下ろす
三角筋前部・中部に効く
より安全
初心者向け

③ 推奨される使い分け
初心者=フロントプレス
中・上級者=バックプレス+フロントプレス
肩の問題がある方=フロントプレス

「現代の評価」

スポーツ医学では:

① バックプレスのリスク
肩関節への負担
柔軟性不足で危険

② 推奨される代替
フロントプレス
ダンベルショルダープレス
マシンプレス

③ バックプレスの価値
三角筋への独特の刺激
柔軟性ある中上級者には有効
無理なく取り入れる

YOU TUBE

スタンディング・プレス

連種目

■ フリーウエイト・トレーニング■

シーテッド・ダンベルプレスアーノルドプレスフロントレイズベントオーバーフロントレイズサイドレイズリアレイズクロスボディ・デルトレイズアップライトローイングショルダーシュラッグベントオーバーショルダーシュラッグインターナルローテーションエクスターナルローテーションスタンディングチューブ・エクスターナルローテーションプローン・エクスターナルローテーションプローン・オーバーヘッドエクスターナルローテーションショルダーサークルリバース・サイドレイズ

■ ボールエクササイズ■

ローテーターカフ・アクティブエクササイズ

■ チューブエクササイズ■

エンプティカンエクササイズスタンディングチューブリアレイズスタンディングチューブ・インターナルローテーションスタンディングチューブ・エクスターナルローテーションホリゾンタルアーム・エクスターナルローテーション

■ ギムニクエクササイズ■

ローテーターカフ・アクティブエクササイズ

まとめ

バックプレスについて解説してきた内容を整理します。

三角筋+上腕三頭筋+僧帽筋+前鋸筋を鍛える
「肩幅を作る代表種目」
バーベルを首の後ろに下ろす
グリップ幅は肩幅+握りこぶし1.5〜2個分
足幅は肩幅より広め
視線は斜め上
背すじを伸ばす
耳たぶ辺りまで下ろす(首の後ろまで下ろさない)
サムアラウンドグリップ
肘は体幹の前側
両肘を伸ばしきらない
軽重量=胸の動きに合わせて呼吸
中〜高重量=バルサルバ法
・目的別:筋力6〜8回/筋肥大12〜15回/ダイエット20回以上
初心者は10〜15回×3〜4セット
スタンディング vs シーテッドの使い分け
初心者はシーテッドがおすすめ
肩の柔軟性不足の方は無理しない

バックプレスは肩幅の発達+三角筋全体の強化+フォースカップル機能改善に直結する重要種目です。肩関節への負担が大きいため、肩の柔軟性がある中・上級者向けの種目とも言えます。正しいフォーム+適切なグリップ幅+安全な範囲での可動域でバックプレスの効果を最大化しましょう。

参考文献・出典

・厚生労働省 e-ヘルスネット「運動・トレーニング」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・日本ストレングス&コンディショニング協会(JATI)https://www.jati.jp/

・日本パワーリフティング協会https://www.jpa-powerlifting.or.jp/

・日本臨床スポーツ医学会「スポーツ障害」http://www.rinspo.jp/

・日本肩関節学会「肩関節疾患」https://katakansetsu.jp/

関連記事

  1. バーベルベンチプレスの正しいフォーム|効果・呼吸法・BIG3としての位置づけを徹底解説

  2. ダンベルフライの正しいフォーム|効果・呼吸法・大胸筋内側を鍛える筋トレを徹底解説

  3. ダンベルプレス・ウィズ・バランスボールの正しいフォーム|大胸筋+スタビリティ強化で可動域UPの筋トレを徹底解説

  4. ペックデックフライの正しいフォーム|大胸筋を最大収縮で鍛えるマシン筋トレを徹底解説

  5. プッシュアップ(腕立て伏せ)の正しいフォーム|大胸筋を自重で鍛える筋トレの王道を徹底解説

  6. ウォールプッシュアップの正しいフォーム|壁を使って大胸筋を鍛える初心者向け筋トレを徹底解説

KindleBook

canvas3_1
previous arrow
next arrow
error: Content is protected !!